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Ep.29 ページ31

ゾム様を部屋まで送ったあとの事…
私は母に呼ばれた。

目の前に出される紅茶と焼き菓子。
確かに美味しい。
でも…エミさんの紅茶が恋しくなった。

帰りたいな…


母「それで?彼とは付き合ってるの?」

「っ!?ゲホッゲホ…何言って…」

母「大層仲が良いように見えたから…。
どうなの?」

「そういう関係じゃ…ないから。」

母「あら……。
じゃあ好きな人は?」

「………いないよ。」



何故かズキっと心が痛む。
ふと頭をよぎった翡翠の人。
私はそれを振り払うように頭を振った。


母「そう…。」

「お母さん…?」

母「…実は、ね。
貴方にお見合いの話が来てたの。」

「え…」

母「もし貴方があの人付き合ってるのならお断りをしようと思っていたのだけれど…」


この人なんだけど…と写真を見せられる。
なるほど。女性受けの良さそうな顔だ。
でもこれはダメなやつだ。

化粧かなにかで顔色をよく見せようとしているようだ。
その証拠に首と顔の色が違う。

そして何より…
焦点があっていない。
カメラを見ていないのだ。


「……この人は」

母「ほら最近話題になってた【幸福の国】のひとよ。」


【幸福の国】
国に正式な名前をつけていない。
だが、その国に行った人は「最高の国だ!!」と口を揃えて言うらしい。
中にはそのまま住み着いてしまう人もいるという。

…嫌な予感がした。


「このお見合いの話、いつ来たの?」

母「確か…貴方が帰って来る日の3日くらい前だったかしら…」

(やっぱり…)


私の嫌な予感は確信へと変わりつつあった。
あとはあの人に答えを聞くだけ。


「…ちょっと、考えさせて。」

私はそう告げ部屋を出た

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雨々(プロフ) - 桜猫さん» なんと実はここで50話なんです (2019年5月10日 19時) (レス) id: 67d442b3b3 (このIDを非表示/違反報告)
桜猫(プロフ) - あ"あ"ーー!!夢主ちゃぁぁぁん!! (2019年5月10日 17時) (レス) id: b3a762d464 (このIDを非表示/違反報告)
雨々(プロフ) - 桜猫さん» わぁ!!いつも見てくれてありがとう!! (2019年5月7日 20時) (レス) id: 67d442b3b3 (このIDを非表示/違反報告)
桜猫(プロフ) - 眼福だぁ~!♪ヽ(´▽`)/ (2019年5月7日 20時) (レス) id: b3a762d464 (このIDを非表示/違反報告)
雨々(プロフ) - 桜猫さん» いぇいいぇい! (2019年5月4日 10時) (レス) id: 67d442b3b3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夕凪 | 作成日時:2019年4月14日 2時

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