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Ep.27 ページ29

ゾム様の治療を終えた私は両親の元へと出向く。
不安になる私に「俺も着いてくわ。」と一緒についてきてくれた。

目の前の2人は…
あ、いや。母は怒るでもなくただ興味津々にゾム様を見ていた。

父は……うん。すごい顔してる…。


父「どういう事だ!!誰なんだ!!いや君見た事あるぞ!?なんでここに!?」

「落ち着いてお父さん。」

父「A!!お前が連れ込んだのか!!」

「お父さん…」

父「ふざけるな!!」

「っ…!?」


父にここまで大きな声で怒られたのは初めてだった。
思わずビクッとしてしまうと、母が父を嗜めた。


母「やめなさい。お客様の前でみっともない。」

父「だけど…」

母「うるさい。」


母は父を一喝すると、私たちの方へ向き直った。



母「あなた、我々国の幹部の方ですよね。
何故こちらにいらっしゃるのですか?
あなたで無ければ不法侵入で訴えていましたよ。」

「お母さん違うの…彼は」

母「私は彼に聞いています。」




私の母は元々女王の娘だった。
国が衰退した時、父に支援してもらいそのまま結婚した。

つまり、母は王家の娘である。
母の放つ威厳は並のものではなかった。
グルさんにも引けを取らない…。

ゾム様はフードを取り、真っ直ぐ前を向いた。

ゾ「ご挨拶遅れた事、お詫び申し上げます。
私はゾムと申します。仰られた通り、我々国の幹部を務めております。
こちらへの不法侵入、事実でございます。大変申し訳ございませんでした。」

彼が謝る必要は無い。
私は口を開こうとしたが、「A」とゾム様に呼ばれそちらを見るとウインクをされた。


ゾ「今回こちらへ侵入させて頂いたのには理由がございます。グルッペン…我々国の総統からの直々の任務です。Aを含むその家族を護衛することでございます。
ですが、私の専門は諜報活動です。そのため影から護衛すべく隠れておりました。」

母「なるほど…。大体はわかりました。
つまりはグルッペン様のせい…ということでよろしいでしょうか?」

ゾ「っ…彼は…」

父「もう我慢ならない。
君は、Aのなんなのだ!!」


これまで沈黙を守ってきた父がついに我慢の限界を迎えた。
……まるでシッマのようだ…。


ゾ「…彼女の上司で、彼女は私の大切な部下。
私の右腕です。」

「…!」

普段言われることの無い言葉に目を丸くする。
ゾム様は至って真面目に答えていた。

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雨々(プロフ) - 桜猫さん» なんと実はここで50話なんです (2019年5月10日 19時) (レス) id: 67d442b3b3 (このIDを非表示/違反報告)
桜猫(プロフ) - あ"あ"ーー!!夢主ちゃぁぁぁん!! (2019年5月10日 17時) (レス) id: b3a762d464 (このIDを非表示/違反報告)
雨々(プロフ) - 桜猫さん» わぁ!!いつも見てくれてありがとう!! (2019年5月7日 20時) (レス) id: 67d442b3b3 (このIDを非表示/違反報告)
桜猫(プロフ) - 眼福だぁ~!♪ヽ(´▽`)/ (2019年5月7日 20時) (レス) id: b3a762d464 (このIDを非表示/違反報告)
雨々(プロフ) - 桜猫さん» いぇいいぇい! (2019年5月4日 10時) (レス) id: 67d442b3b3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夕凪 | 作成日時:2019年4月14日 2時

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