Ep.18 ページ20
そのまま、私は帰宅の日までゾム様に会うことは無かった。
いや、会いに行けなかった。
あの状態のゾム様のそばにいても何も出来ない。
そういう建前で。
本音は怖かった。
どんな形であれ拒絶されることが。
自分の迂闊な発言で傷つけてしまうかもしれないことが。
グ「じゃあ…気をつけろよ?」
「ご迷惑おかけして申し訳ございません。
インカムは持っておりますので、何かあればすぐ駆けつけます」
グ「呼び出すようなことはしないゾ?
だがまぁ…皆が寂しがるから時々連絡してくれ。」
「ふふっ。グルさんも寂しいのですか?」
グ「!ああ寂しいぞぉ?この上なく寂しいなぁ!!
大丈夫だ。元気出せ。俺達は離れてても家族なんだ。もちろん俺以外のやつもな?」
少し不器用に頭を撫でる手はとても大きかった。
気がついていたのだろう。
ゾム様の事で悩んでいることを。
こういう所があるからこそ、皆に認められる存在なのだろう。
「…ありがとうございます。
行ってきます。」
グ「ああ、行ってこい。」
私は迎えの馬車に乗る。
馬車の中にはシッマがいた。
どうやら護衛のようだ。
「護衛なんていいのに」
コ「なんかあったら嫌やん。
ええやんけ。減るもんやないやろ?」
「まあね…。ありがとうね。」
素直にお礼を言うと少し照れ臭そうに「おう!」と返された。
彼の太陽のような笑顔にはとても救われる。
こうして私はシッマと楽しくお喋りをしながら家へと帰宅した。
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雨々(プロフ) - 桜猫さん» なんと実はここで50話なんです (2019年5月10日 19時) (レス) id: 67d442b3b3 (このIDを非表示/違反報告)
桜猫(プロフ) - あ"あ"ーー!!夢主ちゃぁぁぁん!! (2019年5月10日 17時) (レス) id: b3a762d464 (このIDを非表示/違反報告)
雨々(プロフ) - 桜猫さん» わぁ!!いつも見てくれてありがとう!! (2019年5月7日 20時) (レス) id: 67d442b3b3 (このIDを非表示/違反報告)
桜猫(プロフ) - 眼福だぁ~!♪ヽ(´▽`)/ (2019年5月7日 20時) (レス) id: b3a762d464 (このIDを非表示/違反報告)
雨々(プロフ) - 桜猫さん» いぇいいぇい! (2019年5月4日 10時) (レス) id: 67d442b3b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夕凪 | 作成日時:2019年4月14日 2時