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Ep.17 ページ19

ゾム様が任務に出られて3日。
私が帰るまで後4日になった日のこと。

場内は慌ただしかった。
それもそのはずだ。
嫌な予感は的中するもの。

ゾム様が重傷を負って戻ってきたのだ。

「ペ神さん!!ゾム様は…」

ペ「落ち着いてAちゃん。大丈夫だから。
しばらく安静にしていれば命に別状はないよ。」


かつてここまでの重傷を負って帰ってきたことは無かった。
それは皆も同じことを思っていたようで。
グルさんは「仲間を傷つけられた以上、黙っている訳には行かない」と戦争の準備を整えていた。

なお、私は留守番だ。
最初は抗議した。なぜ参戦させてくれないのか!と。
グルさんは「お前に何かあったらお前の両親に顔向けできない。それに、今度お前に怪我をさせたら永久帰宅になるゾ」と言われた。

永久帰宅になったとしても着いていきたいと反論しようとした時、鬱先生はこう言った。
「Aちゃんにはやることがあるやろ?ゾムの傍についててあげんと。ゾムの右腕やろ?近くに居らんと怒られるで?」

こういう時の鬱先生は真面目だからずるいと思う。

渋々私は城に残ることにした。




ーーーー

ゾム様が目を覚ましたのはそれから2日後だった。
グルさん達は見事国を壊滅させた。
ゾム様に報告すると「そうか…」と安堵の表情を見せた。

ゾ「……あん時、何で気づけんかったんやろ。」

ゾム様曰く……


潜入には成功。しかし、国は酷い有様だったという。
まともな人間はいなかった。
薬でできたような街だったという。
周りは皆キセルのようなものを用いて薬を乱用していた。
嫌煙家のゾム様はそこからすぐさま離れたという。

やがて国の中央部へ行くと、恐ろしいほど緑が生い茂っていた。
ただし、その緑は全て【原材料】であった。
それのせいなのかは不明であるが、甘い匂いが立ち込め意識が朦朧とし始めたらしい。

ゾ「…気がついたら囲まれとって。そのまま切られたんや。
なんで…気が付かんかったんやろ。」

「ゾム様…」

余程悔しかったようだ…。今の彼に仕方なかった等とは言えなかった。

ゾ「すまん……。ちょっと、1人にしてくれへん?」

「……わかりました。」

私に出来ることは何も無かった。
ゾム様を置いて部屋をでる。

「悔しいの、ゾム様だけじゃないんですよ。」

こういう任務になると役に立てない自分に腹が立っていた。
今何も出来ない自分が悔しくて仕方なかった。
壁を背にしゃがみ込むと、ポタリと雫が腕を濡らした。

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雨々(プロフ) - 桜猫さん» なんと実はここで50話なんです (2019年5月10日 19時) (レス) id: 67d442b3b3 (このIDを非表示/違反報告)
桜猫(プロフ) - あ"あ"ーー!!夢主ちゃぁぁぁん!! (2019年5月10日 17時) (レス) id: b3a762d464 (このIDを非表示/違反報告)
雨々(プロフ) - 桜猫さん» わぁ!!いつも見てくれてありがとう!! (2019年5月7日 20時) (レス) id: 67d442b3b3 (このIDを非表示/違反報告)
桜猫(プロフ) - 眼福だぁ~!♪ヽ(´▽`)/ (2019年5月7日 20時) (レス) id: b3a762d464 (このIDを非表示/違反報告)
雨々(プロフ) - 桜猫さん» いぇいいぇい! (2019年5月4日 10時) (レス) id: 67d442b3b3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夕凪 | 作成日時:2019年4月14日 2時

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