呪われた刀剣は、愛されたかったようで。【刀剣乱舞】 (ページ10)

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５０　思い浮かぶあの人　？side ページ10

「啼泣しておらぬぞ！見るが恥だ！……って、誰に言ってんだ、僕は」

「やーい忌み子！今日に至っては刀とお喋りかー？」

「騒々しい奴らだ。全く。何分童と言うものは、自身より劣る者を見ると滑稽に思いながら柿を認めるのだから、大した気取り者だ。まあ、僕もそうだが」

……。

どうして、人を殺さないのですか。

貴方は僕を作った。その理由は知っている。なのに、認められない。こんな仕打ちを受ける貴方が、何故、何故人を殺さないのか。

こう問いても、決して届かないのは承知しておりますとも。しかし、やはり疑問に思ってしまう。

『どうしてかって？教えてやろうか。３つの塊を示し刀よ』

『心の底では判っているのだろう？知らないフリをしているだけなのだろう？あははっ、無様で滑稽で、何とも言えないなあ！』

黙れ。

僕の大切な人と仲間を傷つけるのなら、僕は貴様を殺します。殺してやる！

『彼奴らは、お前を仲間だなんて、大切だなんて思っていない』

『判るだろう？段々疲れて来ているのが。そりゃそうだよなあ？面倒臭い刀の相手なんて、してるだけ無駄ってもんだ』

『それに、お前の呪いの所為だろう？審神者海翔が、執拗に二重刃格に答え合わせを懇願したのは』

『もしお前の呪いが効いていなかったら、とっくに、お前の事なんて放置しているさ！あははははっ！』

……それでも、信じたいのです。

貴方が教えてくれたから。貴方が信じていたのなら、僕もそれを信じていたい。

例えどれだけ蔑まれようとも、どれだけ笑われようとも、平等の和睦を望んだ貴方なのだから。

呪い、呪い、呪いと煩い。だから何だ、だからどうしろと言うのですか！！

『…』

『だとよ、二重刃格』

〈…本体、明らかにしてくれ。俺は、俺が説明出来る事を全て話した。彼奴らは必ず、本体を救ってくれるから、だから！〉

……。

さあ、真実を明らかにしよう。

真相を解き明かそう。

誰もが望んだその先は、きっと素敵なもので、満ち満ちているはずだから。

そこにいる貴方に質問です。

さて、自分は誰でしょう？