７ 誰かの声 ？side ページ11
「大丈夫、君は僕の最高傑作だ」
「これさえあれば、僕は日本を手に入れられる！」
「ひひひっ……これで、あの童共を……ひひっ」
「このっ！ふざけるんじゃない！」
どうか、怒らないでください。
作った人を、罵らないでください。
全ては自身が生まれた所為。
自身は、生まれてはならなかったのです。
どうか、これで人を傷つけないでください。
人を失う場面を見るのは、もう沢山です。
さよならなんて、言えないのに。
心の中で謝罪ばかりを繰り返す。
誰も聞いていないのに、誰かが聞いてくれてる事を祈って。
闇の中でジメジメと死んでいくのがお似合いなんだ。
自身の存在意義など、初めからない。
あってはならない存在。
作られてはいけない存在。
あの方に、あの方々に、気を遣わせて、自身が余計に憎くなる。
自身の背中に宿し、不幸の塊が、いつも囁く。
『ほら、またお前は人を傷つけた』
『如何して判らないんだ？お前の存在そのものが罪だと言う事を』
『あははっ、滑稽だなあ。お前が自身の力と恐怖に、心の臓まで痛めつけられる姿は』
『お前は皆に必要とされてる。でも、誰にも必要とされていない』
『可哀想になあ。あははははっ！』
……知ってます。そんな事。
自身が生まれた意味なんて。
最初から全部判っています。
それでも……人を信じたいのです。
自身が裏切る前に、殺してくれる事を。
嗚呼。願わくば、今日限りでこの世界から去りたい。
さようならを言わずに、ひっそりと去りたい。
けれど、貴方方は怒るのだろう。
「行かないで！」
「何でそんな事！」
……さあ、如何なのでしょう。
自身が朽ちていく様を見て、笑うのだろうか。
当然の報いだと言うのだろうか。
一つだけ、言わせてください。
自身は、如何しても自身を愛せません。
貴方は、こんな自身を愛してくれますか？
愛を、求めても良いのですか？
ねぇ、そこにいる貴方。
８ 刀剣男士達の歓迎会 NO side→←６ 触れてはいけない？
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