君の隣で笑いたい【青×黄】

fraternal love.10 ページ11

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「二人は付き合ってるんだよね？」


「そうですよ？」


にこっと笑って見せる彼。


僕の気持ちには気付いていないみたいだ。


ズキッと苦しむ、胸。
同時に頭を何かで叩かれたかのような痛み。


仕方ないよね、誰だってこうなるよ。


「Aの……どこが好きなの？」


恐る恐る、聞いてみる。


るぅとくんは何秒か黙った後、ゆっくりと口を開いた。


「笑うと笑窪ができる可愛い顔、小さな手で僕の手の平を包んでくれる優しさ、誰にでも親切で平等で……あとは、


お兄さん思いなところ」


お兄さん思い？


それって僕の事、、？


「いつも言ってるんです。素直になりたいのに、なれない。『ありがとう』って言えない。甘えられない……って」


目尻が熱い。


僕の事、そんなにも好いてくれていたんだ。


嬉しくて、仕方ない。


「るぅとくん。僕ね、Aが好きなの」


「知ってます」


即答。でも、そうじゃなくて。


「あの、違くて。恋愛的に好きなの」


消え入りそうに言い放った僕。


何故だか、此奴には話したいと思ってしまった。


「知ってます」


表情一つ変えずに、彼が言った。


驚いたのは僕の方だ。
だって、一回しか会った事ないのにそんなの普通分かる？


「だって、先輩を見る目が僕と同じでしたもん。分かりたくなくても、分かっちゃいます」


そう言った彼の瞳には、


僕がしっかりと映っていた。

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