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「…本当は望がよかったけど」




「何言うとんねん」



そんなん言うなら付き合うなやって、心の中では思っても、あえて口には出したりせえへん。




「はは、冗談。じゃあそろそろ行ってくるね」




いつもは俺についてくるくせに、いつもは俺と帰るくせに、あいつはひらひらと手を振って呆気なくおらんなった。





「結局、好きなのは俺だけなんか」




だから嫌やねん。俺の気持ち伝えたって、あいつにはきっと届かへんから。




あいつは俺のこと、本気で好きなわけやないから。

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作者名：七月雪 | 作成日時：2018年6月6日 23時

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