注文の多い？お弁当屋さん

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いつもは弁当箱持ってくるのに今日はバスタオルに包んだ鍋が出てきた。

「ふふ、今日はありがたいことに2つ余るんがわかっとったから朝からとっといたん♡」

「ん？ハンバーグ？」

鍋の中には煮込みハンバーグが2つ。

「そう！久々やろ？ウチの一番人気なんよ。」

知らんやった。

確かにハンバーグは最初に食べただけでそれ以来食うてないかも。

「最初にすばるくんが買ったのよりこっちのが格段に美味いで！」

どうしてもレンチンじゃこの美味さは味わえんのよー！ってめっちゃ嬉しそうにしとるからホンマに美味いんやろな。

「あ、待って。ご飯盛り付けるから」

台所に紙袋持って行ってごそごそと作業したらおしゃれな皿にあれこれ盛り付けて戻ってきてハンバーグを乗せてく。

「はいっ、どうぞ。」

「いただきます」

早速ハンバーグを一切れ。

「うまっ！」

「せやろ？毎日俺の分も欲しいて思いながら作ってんの。」

でも今は予約で全部売り切れんねん、やって。

「意外と客来てるんやな。」

「失礼やなぁ。ランチはもうほとんどおべんと残らんのやで？」

「へぇ。」

ランチは12時前に第一陣で近所の工事現場やら工場のおっちゃんやら若い兄ちゃんらが着た後、近くの会社の若いOLらが来るんやと。

んで、夕方前には一人暮らしのじーさんばーさんが夕飯のおかず買って帰ってほとんど弁当は捌けるんやと。

「ハンバーグはな、毎日20食なんやけど争いにならんようにみんな食べる日決めてくれてんねん。」

｢ふーん。｣

｢でな、今日は丸子ちゃんと安子ちゃんが休暇取って来ぉへんからハンバーグ他の子に回したげて！て言うてくれたから俺らのにしたん！｣

ほーそうかい、そうかい。

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