”家族”はここに居るから【MHA×ワンピース】 (ページ10)

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ドッ、と地面を蹴り飛ばしてあの女に近づく。
向こうの今の立ち位置はほとんど全員横一列に並んでいる感じだ。

列の左から３番目。マルコとサッチの間にあの女は立っている。
今直接殴るのは難しいか。向こうはあの女を守るだろうから、先に隊長５人全員をあの女から突き放す必要があるな。

……殴る蹴るをするけどお前らを正気に戻すためだ、後で文句言うなよ。
いや文句言うのはこっちだな。何忘れてくれとんじゃワレっつって殴ろうそうしよう。

一気に距離を詰める。まァ狙うのはあの女以外居ない、邪魔さえしてこなければ攻撃はしないけど。

体の向きからあの女が標的だと気づいたのか、マルコが前に出てきた。
壁兼目隠しで蒼炎を広げた。が、それが風に弱いってのは知ってるから。

「”嵐脚”」

両足で炎を攻撃。炎の壁に空いたその穴を通る。

「っビスタ、アイリを！」
「余所見かパイナップル野郎！！」

回し蹴りをぶち込む。武装色でガードされたが衝撃は吸収しきれなかったらしく、吹っ飛んでいった。

次に立ちはだかったのはハルタ。一撃一撃の攻撃力は低いものの、小柄で素早いから数で攻めてくる。
斬りかかってくる気満々のところ悪いけど、止まらないからね？

剣が触れる直前で跳んで頭上を通り越す。

「げっ」
「任せろ！」

そのまま空中をしばらく”月歩”で進んでから着地、また駆ける。
横薙ぎに飛んできたビスタの剣２本はスライディングで回避。

「お兄さんこっから先有料でっせ！」

スライディングした直後の寝そべったような態勢のところでサッチの追撃。
回避直後だから”月歩”でぴょんぴょんはできない、

「っでいっ」
「何コレ！？」

タイルを体の上に出して剣がそこに当たるようにする。
その間に起き上がって…次はジルか。

「鳳凰印！！」
「！！？」

視界の外から蹴りが飛んできた。避けきれずに防御した腕に当たる。そのまま吹っ飛ぶ。
相変わらず威力すげェな……腕がびりびりする。

「夜白少年！」
「げっ…オールマイト」
「…彼らは私の友人の家族でね、こっち(ヒーロー)側の助っ人として呼んでいたんだ、…敵じゃない。君は下がっていなさい」
「ヒーロー側なら敵なんだよ。信じる信じないはどうでもいいけど。……手ェ出したら殺すからそこら辺わきまえとけよ」
「っ……夜白少年…！！」

そっちは”根はヒーロー側だろう”っていう前提が抜けきれてないんだろ？バカバカしい。