”家族”はここに居るから【MHA×ワンピース】 (ページ25)

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「黒霧も持っていかれそうだったが粘ったよ。まァ実際あいつはあいつで今大事な案件に取りかかってるしな…移動については地下からのルートで―――」
「何が旨みだよ！冷徹ぶりゃリーダーか！？感化されちまったかあのマスク野郎に！！」
「トゥワイス」
「あいつはマグ姉を殺したんだぞ！チヅルが居なけりゃＭｒ.コンプレスの腕だってぶっ飛ばされてた！！……あいつは…！俺が不用意に連れてきたんだぞ！！？」

悲痛な声が響く。
自分があの場にあいつらを連れてきてしまったから…という、責任。

分からなくもない。トゥワイスは人一倍家族の事を思ってるから。

「俺だって人間だぞ……死柄木、チヅル」
「…………」
「トガちゃんもよぉ！何とか言えよ！」

その言葉に影響されたのか、さっきまで静観していたトガちゃんがこちらへ歩いてきた。

「弔君とチヅル君にとって私達は何でしょう？」

トガちゃんにとって、連合は気持ちがいい場所だと言ってくれた。

「私も私のやりたいように…行きやすい世の中に、出来るものならしてみたいと思うのです。…………ねぇ弔くん、何の為に辛くて嫌なことしなきゃいけないの？」

首筋に彼女の武器であるナイフを突きつけてきた。

これは、自分が言う事じゃなくてリーダーである弔が言う事だから……特に何のアクションもしなくていいか？弔が話し終わったあとの補助はしよう。

「俺と、お前達のためだ」

弔が珍しく、顔についている手を取った。

マスク野郎の組織は、こちらの機動力を削り、かつ有用な２人を欲しがった。外堀から埋めていきたいんだろうな。
苛つくことに、向こうははじめから対等だなんて考えていない。

「トゥワイス、責任取らせろと言ってたな。こういう取り方もある。俺は……俺らは、お前たちを信じてる」
「「…………」」

…納得、してくれた……かな？
でもアレだな、トゥワイスの方は…フォローした方がいいか。気にしすぎてる所がある。

「…トゥワイス、責任を感じるってのはいいことだけど、感じすぎるのはよくないよ。あの時短剣を忘れて取りに戻った僕にだって少なからず責任はある。マグ姉が殺された時、僕があの場に居ればそれを防げてた」

何も自分はアイツらを許せなんて言ってない。
ただ、感情に整理をつけることは大切だ。

「向こうさんで自由にやればいい。僕もセットにしたのは、君達がやりたい事をやれるようにフォローするためだからさ」