”家族”はここに居るから【MHA×ワンピース】 (ページ23)

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マスク野郎共が来てから数日。

あいつらの組織…シエハッサイカイの拠点に今度はこっちが行った。弔と一緒に。

「殺風景な事務所だな」
「ごちゃついたレイアウトは好みじゃないんだ」
「地下をグルグル30分は歩かされた……蟻になった気分だ！どうなってるんだヤクザの家ってのは」
「まァまァ落ち着きなよ弔。色んなところ迂回してくれたおかげで周りに何があるのかよく見れたからさ」

見聞色広げて歩いてたから、来た道はもちろん覚えてるし枝分かれしてた道の案内されなかったほうの行き先もよく分かる。
見聞色というものを知らないマスク野郎は少し睨んできたが。

迂回しないと部屋にたどり着けない理由をだらっと何か言っていたがよく聞いていなかった。とっとと本題に入れよ。

「先日の電話の件本当なんだろうね。条件次第でウチに与するというのは」
「自分の都合のいいように解釈しないでくれる？」
「そっちは敵連合の名が欲しい、俺たちは勢力を拡大したい。お互いニーズは合致しているワケだろ」
「あくまで利害が一致してるだけ。そこ勘違いすんな」

部屋にあったソファーに座り込む。弔も座って、なんなら机の上にも足を置いてた。
真似しようかと一瞬思ったけど、それはやめておいた。マスク野郎はどうやら潔癖症らしいので、弔が足を置いただけでもイラっとしてるだろうし。へっ、ザマミロ。

「まずおまえらの傘下にはならん、俺たちは俺たちの好きなように動く。五分…いわゆる提携って形なら協力してやるよ」
「それが条件か」
「そうせっつくな、”待て”も出来ないのか？……条件はもう１つ。お前の言ってた計画、その内容を教えろ。自然な条件でしょう？名を貸すメリットがあるのか検討したいんだ」
「尤も……」

弔が内ポケットからアレを取り出そうとする。
何が出てくるのか警戒したのか、手前に立っていた二人が肩を掴んで銃を突きつけてきた。

…………ビビリにもほどがあんじゃねェのか？

「調子にのるなよ……自由過ぎるでしょう、色々」
「さっきから何様だチンピラがあ！！」
「名前も売れてない絶滅危惧種に言われたかねェな。あと弔殺そうとしたらてめェら全員死ぬと思え」

こっちは１人殺されてる。ミスターの腕も飛ばされそうになった。

あの場でマスク野郎をボッコボコにしといたとはいえ、あの事実が無くなったわけじゃない。…多少の譲歩も出来ないくらい心が狭いってんなら話は別だけど。