”家族”はここに居るから【MHA×ワンピース】 (ページ3)

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クソ、今回ばかりは向こうが賢かった。

テレビの中継で現在進行系で調査をしているとみせかけて、実際はほとんどアジトを突き止めるところまで来ていて。
迅速にヒーローを集め、直にここを殴りに来ると。

実際自分だってここに居る間はヒーローを警戒して常時薄く見聞色発動してたけど……今日ばかりは忘れてた。その穴を見事に突かれたな。

壁を風圧で破壊される直前にタイルで壁を作って皆をカバーする。
といっても、自分はまだヴィラン連合に捕らわれていると思われているので大々的に守ってしまうと後が面倒だった。土煙がはれてヒーローが入ってくるより前に出したタイルは消す。
タイルの壁ができてたのは数秒だけどそれでもダメージは結構違うだろう。

「何だぁ！？」
「黒霧、ゲート―――」

「先制必縛、ウルシ鎖牢！！」

壁をぶち破ったのはオールマイト。それから木系の能力者が自分と爆豪君以外の人達を全員縛り上げて、身動きをとれなくさせた。早い。

自分だけ捕らわれていないのを見て反射で助けを求めようとしたのか、トガちゃんが口を開いた。口に人差し指を当てて喋らないよう伝える。

まだ、自分はヒーロー側だと向こうに思われているから。

木なら、と燃やそうとした荼毘は入ってきた異様に動きが素早い小さい老人に頭を蹴飛ばされて気絶していた。

「逸んなよ。大人しくしといた方が…身のためだぜ」
「流石若手実力派だシンリンカムイ！そして目にも止まらぬ古豪グラントリノ！もう逃げられんぞヴィラン連合……何故って！？我々が来た！！」

……いや…………すごいな。よくこれだけの人数集めたもんだ。

「攻勢時ほど守りが疎かになるものだ…ピザーラ神野店は俺達だけじゃない。外はあのエンデヴァーをはじめ手練のヒーローと警察が包囲してる」

「塚内ィ！何故あのメリケン男が突入で俺が包囲なんだ！！」
「万が一捕り漏らした場合、君の方が視野が広い」
「シャ！！」

外からの大声……どこかで聞いたことはあるけどどこで聞いたかは覚えていない。会話からしてヒーローだろうとは思うけど。

「怖かったろうに……よく耐えた！ごめんなもう大丈夫だ少年達！！」
「…っオールマイト、コイツ「爆豪君？」っ……！」

彼にしか伝わらない程度の殺気をぶつける。よし、よく黙ってくれた、褒めてつかわす。

「せっかく色々こねくり回してたのに………何でそっちから来てくれてんだよラスボス…。仕方がない…俺達だけじゃない…？そりゃぁこっちもだ」