”家族”はここに居るから【MHA×ワンピース】 (ページ19)

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トゥワイスが紹介したいという奴らに会うために拠点を出て約１０分。
ものすごいドジをした事に気がついた。

「………………待っって皆……」
「どうした？」
「…………短剣忘れた」

昨日の夜、手入れをしておいてそのままにしたのを忘れて来てしまった馬鹿はわたくしです。
……鞘に入れたつもりになってたのか…………。逆になんで今まで気づかなかったんだ？怖っ。ホラーだホラー。

「ほんっ……ちょホントごめん、取りに戻ってもいいかなァ…！？」
「馬鹿じゃねぇのか」
「荼毘クン…！！」
「別に戻らなくてもいいんじゃないですか？チヅル君は素手でも強いですよ」
「個性で武器も作れるしねぇ」
「いやァ、向こうさんに能力で”何が出来て””何が出来ないか”をあんま悟られたくないのよ。体育祭で能力は露呈しちゃってるから余計に。……ね、弔」
「……すぐ戻ってこいよ」
「もちろん」

歩きで１０分。タイルを足場にしてトップスピードで戻ってもいいけど、それだと人に見られた時に困る。人があまり居ないというのは見られにくいという反面、逆に見かけた人間の印象が強くなるって事だから。

全力疾走して拠点に戻り、短剣を探し出し、ちょっと水分補給をしてから拠点を出る。

見聞色も広げて走ったところ、待ち合わせ場所の廃工場にはもうすでに客人も来ているという事が分かった。
廃工場の外に気配があるけど、知らない気配ばかりなのできっと客人の連れ。……隠れるようにしているのが少し気になるが。

そして、廃工場の中に知った気配と知らない気配が１つ。その１つが向こうさんのボスだろうなと予想。あんまり無名の雑魚だと傘下にしてもそんなに意味ないからなァ…そこそこ名があってそこそこ使える能力者である事を祈るが。

あァ今１個気配消えたな。弔が殺し……………………

いや、知らない気配は相変わらずあるままだな？

知らない気配はそのままで、知っている気配が１つ消えた。

マグ姉の気配が、消えた(・・・)。

…それは、つまり、

　

　

　

　

―――ストン、と何かがまるごと落ちる感覚がした。

あいつら、殺さないと。

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Ｑ.なぜ主人公は普段忘れる事などない短剣を忘れたのか？
Ａ.作者の都合
この次の展開が書きたくて書きたくてしょうがなかったんです許してください。