君に負けたい【d!】

悪い大人【em】 ページ14

急に視界が白くなる。

｢〜っ？！｣

どうやら煙草の煙が顔にかかったようだ。
その煙を吸ってしまい若干涙目になりながら噎せる。
そんな俺の横で愉快そうにケラケラと笑う俺の顔に煙草の煙をはいた犯人、

｢けほっ……や、やめてください…A先生……。｣
『はは！涙目になってるやん(笑)』
｢笑わないでください！｣

自分の生徒の前で当たり前かのように煙草をすう教師がおるんか……。

屋上でA先生が煙草を吸っていた所を目撃してからというものA先生に目をつけられ会う度に絡まれる。

｢大の大人がなにしとんや…｣
『うるせー、大人が煙草吸うて何が悪いんや』
｢煙草を生徒の前で平然と吸うのが悪い言うとんですぅ〜、煙草の煙が他者に悪影響を及ぼすこと、A先生が授業で言いはったやないですか……。｣
『へーへー、すいませんね〜
……ていうか、そういうエミくんは屋上立ち入り禁止なのになんで来てるのかなぁ〜？』
｢う、それは……。｣

痛いところをつかれた。
言い訳が見つからず言葉が詰まる。

俺かて真面目に生きすぎるとたまには息抜きしたなる、
ほんのちょっとの好奇心で校則を破ってみたくなった。
ほら、この年頃になってくると悪いことに憧れんねん。

『お互い様ってことで黙っとこうや、な？』
｢ほんま……悪い大人ですね……。｣

悪い笑みを浮かべるA先生。

そんな悪い大人に俺は惚れている。

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
悪い大人に引っかかる学生かわいーーという欲望に従った回。


私の地方の方言が時々混ざってるかもです……すいません。

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