伍拾弐 ページ10
主side
貴「主…明日の遠征、僕に行かせて」
どこか、危うささえ感じる表情で黒雨くんは言った。
どうして、何故そんな表情で頼むの？君は、何を知っているの？
現世に彼を連れて行ってから何度も言いかけては彼の表情を見て飲みこんでいた質問。
きっと先輩審神者さんなら彼を気遣いながらも有無を言わせない声で聞くんだろう。
そうしてきっと全てを聞き出して、そのうえで彼に寄り添うんだ。
けど、私には。
何も聞いてくれるなと儚げながらも決意を秘めた目をする彼に口を割らせる術も、止める術もない。
だからせめて。
「ねぇ、何も聞かないから、一つ頼んでいいかな」
予想していた反応と違ったのか、首を傾げる可愛くて儚くて強い彼に。
「絶対に、帰ってくるって約束してほしいの」
口約束でもなんでもいい。もう立ち止まらないと分かっている彼が帰ってくるという確証が欲しかった。
…べつにショタ欠乏症になるのを心配してるわけじゃないからね！？
私は黒雨くんとは違ってここのところ本丸が消えてるっていう事しか知らないし、黒雨くんが持っているあの写真の男と何か関りがあるらしいね、って事ぐらいしか知らない。
あーもう、今更ながら無力な自分にムカつく。
……あ、待って、行き場の無さすぎるムカつくだ、コレ。
主らしく黒雨くんの返答をじっと待つふりをしながら、行き場のないムカつきで自爆していた時、黒雨くんが可愛いショタボで私の事を呼んだ。
なんだいAngel(イケボ)
貴「…帰ってくる、帰ってくるし…もし迷っても主があの時みたいに連れ戻してくれるでしょ…？だから、大丈夫だよ…」
………カ八ッ(吐血)
(読まなくていいです)
やっべ何だ今の史上最大のデレじゃないか最高に綺麗なスマイルゴチです最近ちょっと対応が冷たくて寂しかった時にこんな甘すぎる飴をよこすなんてマジ小悪魔過ぎて死ねるいやでも黒雨くんの場合は天然タラシ、無自覚で私の手綱を完璧に握ってるんだだから彼は小悪魔じゃなくてただの天使、そうただの天使、落ち着くのよ私。
「ん゛ん゛ん゛(黒雨くんマジ尊い)…当たり前でしょ！もし迷子になったら私とか、他の刀剣でもいいから兎に角名前をよんで、迎えに行くからね」
でろでろに崩れかける表情筋を駆使してキリッと言ってみた。ありがとうと控えめに手を握られた。
オーケーオーケー、この右手はもう洗わなければいいんだな
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音琥(プロフ) - 面白いです！！！あの、よければ、何ですが・・・僕が書いてる作品に、アドバイスとかいただけないでしょうか、（） (2019年8月22日 16時) (
レス) id: 13c9a9eef6 (このIDを非表示/違反報告)
苺花 - スッゴく！おもしろいです！これからも楽しみにしています！お体にお気をつけて更新頑張ってください！(*'▽'*) (2017年11月8日 17時) (レス) id: 874c46c86b (このIDを非表示/違反報告)
ぬこ - 質問なんですが、５３話の後藤十四郎は後藤藤四郎じゃないですか？？？ (2017年4月4日 15時) (レス) id: 2ee3afae63 (このIDを非表示/違反報告)
たいやき。 - どうも！何周もしてる暇なやつです(｀・ω・´)何周しても、面白すぎです。ショタじゃなくてすんませんが、応援してますよー！ (2017年3月21日 20時) (レス) id: c11d58bfc8 (このIDを非表示/違反報告)
サキ(プロフ) - ありがとうございます！更新されてて嬉しいです！ (2017年3月11日 20時) (レス) id: b86fcfd3c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ムラビトJ | 作成日時：2016年4月15日 14時
