手をとりあって。2 【雪男】

＃ ページ15

Fukazawa said



だいぶラウールの体調も落ち着き、一息つくためにリビングのソファに転がると、ちょうどご飯ができたみたいで呼ばれる


「あれ？あべちゃんは？？」


「昼間から部屋戻ってるよ」


「ご飯食べないのかな？」


「さぁ？なんか機嫌悪そうだっからスルーした」


「お前ら冷たいな…ちょっと気になるし見てくるわ。みんな先食べてていいよ」




あべちゃんが不機嫌になるなんてなんか理由があるはず。


でもどうやって聞き出そう…突っぱねられたら嫌だな…なんて考えながら控えめに部屋のドアをノックする




「おっと…スルーですか……」



どうしようかと悩みながら名前を呼ぶも返事すらしてくれない。





「あべちゃん？今朝はありがとね…疲れちゃったよね？


疲れてるのは分かるけどスルーはやめよ…？笑俺さすがに寂しいよ…？


ちょっと話したいから入っていい？」



これまた返事がないから流石に俺もしびれを切らして強行突破する





.









.






「え、あべちゃん…？あべちゃん！？」







明らかに寝てるとは言えない横たわり方に慌てて駆け寄る


体に触れると尋常じゃないくらい熱くて息も荒くて


ほっぺを叩いて名前を呼ぶけど目の焦点が合わないし、あぁ…ぁ…と声にならない声で唸るからマジでヤバいやつだ！と思ってとにかく叫んだ





「誰か2階来て！！！！あべちゃんやばい！！」





叫ぶ間にも心臓がバクバクして冷静じゃいられなくなった

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