【２カ条】ソファーで寝るべからず ページ9
〜ベクside〜
寝室の扉を開けて、俺は溜息をつく。
腹は出てる。
髪はボサボサ。
つーかどうなったらあんな寝相になんだ。
足がエクソシストだぞ。
ベク「おい起きろ。遅刻すんぞ。朝ご飯出来てるから。」
A「ん……」
まだ起きないA。
俺はエプロンを外してベットに乗る。(エプロンに食べクズがついてたら困るからね。)
ベク「起きろ」
そう言って鼻を摘むと
A「んー……べっちゃんがちゅーしてくれたら……」
ベク「ふざけんな起きてんじゃねーか」
俺はいつも通り君の頭にチョップを落とす。
君はまだ寝ぼけ眼のまま、ふにゃあ、と笑う。
……くそ。かわいいな。
A「んふふー。べっちゃんおはよー。今日の朝ご飯なにー？」
ベク「BLTサンドと冷たいコーンスープ。」
A「食べるー」
ベク「……歩けよ」
Aは器用に寝っ転んだまま床を這う。
しかも仰向けで。
ベク「……朝フローリング1通り拭いたんだけど」
A「だから綺麗じゃーん」
ベク「床が汚れるんだよ！！」
A「じゃあ抱っこー。」
ベク「誰がするか！」
なんとかリビングまで辿りついたA。
のっそり起き上がって「いただきまーす」と言って朝ご飯を食べ始める。
その間に俺がやることは
ベク「動くな」
A「らんらんらんらら〜」
ベク「歌うな」
なぜか君の寝癖を直す。
これに関しては俺が君の髪に触れるのが好きだから、好きでやってることだ。
その後はモーニングコーヒーを淹れ、朝ご飯を食べてるAの前に座って1通り今日のニュースを新聞で確認する。
ベク「あれ？Aは今日バイトじゃないよね？」
A「うんー。今日はお家いるよ」
ベク「ん。了解。俺は今日バイト入ってるけど9時には帰る。」
A「今日はどっち？」
ベク「スタバ」
俺はスタバと家庭教師のダブルワークをしている。
Aは家庭教師(しかも生徒が女子生徒だった場合)唇を尖らせる。
家庭教師お金いいから辞めれねぇんだよ！
本当はスタバとダブルワークするつもりは無かったけど、なぜか「不定期でいいか残ってください！」と言われ残ることに。
まぁアレだ。人気店員ってやつ。
ベク「ちゃんと鍵掛けて待ってるんだぞ」
A「はあい」
間延びな返事を聞きながら俺は口にコーヒーを含んだ。
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