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ベク「A英語専攻でしょ。」
A「まぁ、ね」
将来の夢がそっち系だし。
＿＿＿＿海外で働きたいし。
ベク「このMVね」
べっちゃんは赤信号になると、ハンドルを指でﾄﾝﾄﾝしながら前を見る。
ベク「何種類かあるんだけどさ、俺が初めて見たやつが『一緒に住んでた夫婦の奥さんが出て行っちゃった』っていうストーリーなんだ。」
A「……だからWaiting for love？待ってるってこと？」
ベク「すご。やっぱ1発で歌詞聞き取れるんだね。……でも旦那さんは家を出て行ってしまった奥さんを探しに旅に出るんだ。」
家を、出る……か。
A「でもMVにそのストーリーがあるならこの歌詞は壮大くらいがちょうどいいね。アップテンポな曲だけど。」
ベク「え？」
A「最初の部分の歌詞は恥ずかしくて言えないけど、サビは
『月曜日 すっごく落ち込んでさ
火曜日 僕はあきらめてしまった
水曜日 空っぽの腕を広げたんだ
木曜日 愛を待っている 愛を待っている
ありがたいなぁ、それは金曜日
まるで炎のように、燃え滾っているぜ 土曜日
教会には行きたくないなぁと思うこの頃 日曜日
愛を待っている 愛を待っている
愛が来るまで』
ってことだよ」
私の言葉にべっちゃんは曲を最初からにする。
ベク「でも俺無理だな」
A「え？」
ベク「Aが出て行っちゃったら腕を広げて待ってる、なんてことできない。俺死んじゃうもん。」
あぁ。もうべっちゃんのバカ。
A「それならずっと居候してやる」
ベク「そうしてください」
べっちゃんは笑いながらハンドルを切った。
その隙に後で調べよう、と思いタイトルと歌手名を見る。
AviciiのWaiting for loveね。
A「私がそのMVみたいに家を出てったらどうする？」
ベク「させないよー。」
べっちゃんは相変わらず笑いながら大型ショッピングモールの駐車場に入ってく。
ベク「その為にここに買いに来たんだから。」
A「へ？」
ベク「テヒョン対策にもなってAと未来の約束を取り付ける最善の方法をね。」
は……？
べっちゃんは車を降りて助手席のドアも開く。
ベク「ほら、行くよ？」
握られた手。
私はなされるままに車を降りた。
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