摂氏17度 ページ17
Aが帰ってきたことで冷静になったが、Aからの好きという言葉に対して蔑ろにしたことに気付く。
それはお互い様だが、またとないチャンスを棒に振ったことが悔やまれて、ため息が出た。
身動ぎをしたことにより目が覚めたのか、Aが微睡んだ目でこちらを見る。
｢まだ寝てようよ〜。｣
｢仕事に行かなアカンから起きな…。｣
｢やだ。｣
気の抜けた笑顔で俺に擦り寄ってきて、指を絡めてくる。
本当はAに説教をするつもりだったが、もうこの際どうでもいい。
｢あっ、おはようございます。すいません、今日熱があって出勤出来なさそうなのでお休みを下さい。｣
この甘美な時間を手放すことが出来ず、会社に連絡をした。初めてのズル休みだ。
｢おはよ、A。｣
｢鬱、おはよう。｣
胸元に感じるAの体温が心地よく、安心する。
さて、どうやって話を切り出そうか考えていると先に切り出された。
｢わたしがここに戻って怒ってる？｣
｢普通に未読無視するし、まぁまぁ怒っとる。やけど、自分の意思でここに戻ってきたのは安心した。｣
｢うん、ごめんね…。｣
所在無さげに目線を泳がせたあと、再度こちらを見てくる。その仕草がいちいち可愛らしくも思う。
こんなことを考えてる時点で俺も大概だ。
｢早く次の部屋見つけるね。｣
｢頑張りや。｣
そんな日は来なくてもいいのに、そう言い出す勇気もやく力なく同意する。今度こそもし俺の前から居なくなったら、次はいつここに戻ってくるだろうか。
Aを優しく抱きしめながら目を閉じた。
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まりも(プロフ) - はぁな。さん» 星の数ほど作品がある中、ここまでたどり着きありがとうございます！励みになりました！お時間のある時に別作品もお目通し頂ければ嬉しいです♬︎♡ (2021年11月13日 17時) (
レス) id: ce69082adc (このIDを非表示/違反報告)
はぁな。 - あ、あの！この作品今日見つけて、一気に読んでたんですけど、ものすっごく夢主ちゃん好みです！！最後の幸せそうな2人が好きすぎてもう…他の作品も読ませてもらいますね！ (2021年11月12日 16時) (レス) @page37 id: 523b12b408 (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - ゆうなさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！テンポよく進めたくて頑張りました笑 夢主は天真爛漫に近いイメージでやっていたので、好みと仰っていただき恐縮です！また、お暇の際他作品もご覧下さい♬︎ (2021年10月20日 20時) (レス) id: ce69082adc (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな(プロフ) - めっっっっっちゃ！いい話でした！！やっぱり最後の鬱がホームで想いを伝えるところで涙がぽたりと、凄く読みやすくて尚且つ夢主の性格や言動なんかもすごい好みでした！ほかのさくひんもよみます！！！！ (2021年10月20日 10時) (レス) @page37 id: 53cc08d6c4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まりも | 作成日時：2021年10月4日 20時
