【東方Project】～少女の幻想郷見聞録～ (ページ2)

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序章　非日常ハ突然ニ　～Ⅰ～ページ2

―「ほら、これで親友だよ、絵奈！」
　「絵奈！一緒に帰ろーぜ！…いや無反応って；；…やっぱオレじゃ不満か？」
　「そっか…。よかった。お前の彼氏でいいんだよな？」
　「お前は男じゃねぇよ。こんなかわいい男がいてたまるかっつーのｗ
…好き、だぜ？」
　「絵奈ー！大好きだよ！…あぁ、モチロン親友としてｗ」
　「アンタを男なんて嗤ったこの世の最底辺のクズは誰ッ！！？
いますぐ捻りつぶしてやるッッ！！！」
　「絵奈、怒んないでって…。アタシは、親友が馬鹿にされてるのは我慢できないの！絵奈は我慢できても！！」
　「ちょ…、怒鳴って悪かったって、泣かないでってば…」
　「親友だもん。当たり前でしょ！…な、泣いてないわよ…//」
　
　＿＿＿＿＿＿ノイズまみれ、そして画面は切り替わる。＿＿＿＿＿＿

　『ま…待って！！俺は、なにもっ……！！』
　「ウソツキ!！アタシは…信じてたのに！」
　「お前がそんなやつだなんて、思わなかった。」
　「もう学校来るなよな！！」
　「助けて、親友でしょ!?…とか本気ぃ？ｗアタシは、もうアンタを親友なんて思ってない。」
　「緋月がそんなヤツってわかってたら告白なんてしなかった。」
　「「「お前なんて、この世にいらないんだ。」」」

　―――――――――――――――――――
『う、ああああぁぁぁああああ！！！！』

ベッドから跳ね起きる。全身はいやな汗でびっしょりだった。
息がうまくできない、喉に何かが詰まってしまったようだ。勝手に瞳に涙がにじむ。
『…畜生ッ！！！』
苛立ちを拳に乗せ、手加減無しで壁に叩きつける。

―痛いよ。

拳が、じゃない。心が、ズタズタに切り裂かれるように痛い。
過去の夢を見たのは本当に久しぶりだ。とっくに昔のことへの想いは断ち切ったはずだったのに。
また視界がぼやけ始める。
私は乱暴に涙をぬぐい、部屋から出ると一階の洗面台に向かった。
蛇口から流れ出す冷水で乱暴に顔を洗い、涙の跡を消しスッキリする事ができたら、同じ階のリビングへ行く。

―そこに両親の姿はなく、ラップのかかった朝食と一枚の紙が置いてある。
私は紙には目もくれず、朝食を摂取することに精を出し始めた。
紙にある両親からのメッセージなんて読まなくてもわかる。
どうせまた、出張だからしばらく帰って来れない、その間家を頼むとかだろう。
変わらない、いつも通りの朝だ。

―――
次に行きます！