同情と恋心 2 (ページ48)

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助けられたのは… ページ48

私達が電話をかけまくってる間にキスマイのメンバーが到着していたようだった。

さっきの焦りのせいで、疲れがドっとやって来ていた。

そして、さっきまでの大勢の中から裕太さんを探す気力もなく、会場の裏のイスに座り込んでいた。

すると…

(拓真)「Aさん？

……大丈夫ですか？

表にもうメンバーさん到着されてるんで挨拶行きましょ。」

「あっ、うん。そうだね。

行こっか！その後に、やらなきゃならないことあるしね！挨拶は早めに済ませとこっか！」

(拓真)「あっ、でも、もう少し休みますか…？

最近激務だったのに、さっきので疲労困憊ですよね…。」

「ごめん、気を使わせて…。

そうだね、もう少し休む。あと10分位したら行こっか。」

――10分後――

「拓真くん！！

ごめんね！もう大丈夫！！行こっか！！」

(拓真)「あっ、今メンバーさんがスタッフみんなの前で挨拶中みたいなんで、それ終わったら行きましょ！

ちょっと先輩に呼ばれてるんで、そっち先に行ってきます！！」

そして、拓真くんは先輩に呼ばれていたらしく、先輩の所へ行ってしまった。

1人になった私は会場に出てみて、ステージに立ってる裕太さんを1人で見ていた。

【こんなに遠い人だと思ってたのに、すぐそこにいる。

不思議。裕太さんを見ると安心する。】

そんなことを思っていたら……

バタンっ

目が覚めると、目の前には拓真くん。

「えっ、……。」

私は一瞬何が起こってるのか分からなかった。

すると、

(拓真)「あっ！やっと目覚ましました！

大丈夫ですか？？急に倒れちゃって、めちゃくちゃ心配したんですよ！！」

【えっ、私倒れたの…？】

ゆっくり起き上がると、そっと拓真くんが身体を支えてくれた。

「あっ、ごめん、大丈夫！」

(拓真)「全然大丈夫じゃないですよ！！

僕がAさん見つけて、声かけようと思った瞬間目の前で倒れちゃうんだから、ビックリしましたよ！

僕が瞬時に身体支えたから怪我なかったみたいですけど、ほんとに危なかったです！！もう無理しないでくださいよ！！！」

【えっ、拓真くんが助けてくれたんだ。

ほんとに申し訳ない…。

あと、…裕太さんに見られてたらどうしよ…。】

私はこんな時も裕太さんのことを考えていた。