同情と恋心 2 (ページ41)

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彼女の好きな人ページ41

玉森side

Aちゃんが何かを隠してるのもう分かっていた。

しかも、それにみつが絡んでいることも。

さっきから無邪気に笑っているけど、俺は何を隠しているのか気になりすぎて限界だった。

【でもこんなことで聞くのもちっさい男だなぁって思われるよなぁ、、】

でも、このまま聞かなかったらAちゃんが遠くへ行ってしまいそうで怖かった。

だから、思い切って聞いてみた。

「…みつとなんかあった？」

俺はただそれだけが聞きたかった。

でも、Aちゃんは何も無いという。

どうしてだろう。そんなに隠したいことがあるのか？

もっと怪しくなって、でも、俺はAちゃんを信じたかった。

俺はAちゃんを手離したくない、ただそれだけのために本音を並べた。

「……俺のこと好き？」

真っ直ぐな瞳で俺を見ながらAちゃんは頷いた。

「…俺と付き合ったこと後悔してる？」

Aちゃんは必死に首を横に振った。

それは嘘のない反応だと思った。

それでも俺は不安だった。

だから、ちょっとでも俺とAちゃんの心の距離を縮めたいことだけを伝えた。

すると、Aちゃんは俺の気持ちに答えるように口を開いてくれた。

でも、その内容は俺の想像の斜め上を行っていた。

【えっ？まさかの嵐さん？？？

えっ、俺恥ずかしすぎない？

てか、そんなことで悩んでるAちゃん可愛すぎない？】

色々考えているとなんだか面白くなってきて笑ってしまった。

ふふっ(笑)

俺は安心していた。

【みつじゃなくて良かった。

そうだよね。俺よりも先に嵐さんのこと応援してたんだもんね。

Aちゃん一回も俺に嵐さんに会わせてなんて言ってこなかったし、これで行くなって言う彼氏もどうなの？

我慢させてたんだよね。】

俺はなんの迷いもなくこう答えた。

「…行けばいいじゃん！」

「行きたいんでしょ？
行ってきなよ！俺は別に気にしないから！」

その言葉を並べるとAちゃんは驚いた顔をしていた。

【おいおい、俺がそんなにちっさい男だと思ってたのかよw

まぁ、浮気しかねないって普通は引き止めるんだろうけど、先輩だしなぁ。

俺は結局Aちゃんに我慢させたくないし、笑ってて欲しいから、許しちゃうよ。】

そう思ってAちゃんの方を見ると、Aちゃんは今にも泣きそうな顔をしていた。