同情と恋心 (ページ23)

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誘ってみた。ページ23

玉森side

今日の収録は夕方からだったから、昼過ぎまでは何していても良かった。

昨日はAちゃんに合わせて早く帰ったし、せっかくだからと、俺は衣装の打ち合わせがてらAちゃんに会いに朝から家を出た。

打ち合わせ場所に着くと、早速廊下にAちゃんの姿が。

【あっ、Aちゃんだ！

Aちゃんと喋ってる人誰？、

あっ、拓真ってやつか。

ってか、めちゃくちゃ普通に話せてない？

昨日の俺の頑張りはなんだったんだ？(笑)

全然話せちゃってるし。俺ってどんな風に思われたらあんなに拒否られるんだろ(笑)

だってさ、俺アイドルだよ？(笑)】

俺はまだAちゃんが何を考えているのか掴めずにいた。

でも、とりあえず俺はAちゃんと話したくて、拓真くんとAちゃんが話し終わったのを見て話しかけることにした。

「おはよ」

A「お、お、おはようございます、！！」

「へぇ～、年下の子だと割とすぐに打ち解けてあんまり緊張しないんだ、！｣

A「えっ？」

「ほらっ、いまさっき、拓真くん、だっけ？

あの子と普通に話せてたじゃん？

ほらさぁ、俺と話す時いつもなんか下向いてるし、こっち見てくれないし、黙っちゃうし、？」

俺は少し鎌をかけるような言い方をした。

すると彼女は焦ったように小声で答えた。

A「えっ、あっ、いや、まぁお仕事のお話してただけなので、、、、」

「なーんだ、(笑)

俺のことどう思ってんのかなぁって思ったけど、仕事仲間って感じではないのかぁ～(笑)」

俺は負けじと返した。俺の事をどう思っているのかを少しでも聞きたかった。

でも、、

A「あっ、えっ、いやっ、そういう事じゃなくて…」

そう言って彼女は下を向いてまた黙ってしまった。

【そういう事じゃなくて…、？

その続きは？？

俺はそこが聞きたいよ？！！

でも、また黙っちゃったよ……困らせちゃったよね。

しつこすぎると嫌われちゃうか～、】

この時まだ俺はAちゃんから、少しは好感度あると思っていた。

だから、少し誘ってみた。

「俺さ、今日収録まで衣装の打ち合わせすることになってさ、昼過ぎまでここいるから、暇になったらまた遊びに来な。

俺っちのこと仕事仲間って思ってないみたいだし？(笑)」

そう言って俺はAちゃんの返事を待たずにその場を立ち去った。