同情と恋心 (ページ21)

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胸の痛みページ21

玉森さんにタクシーで送って頂いて、やっとの思いで家に着いた。

玉森さんの一言一言に全部ドキドキしてしまって、私は疲労困憊だった。

【ダメだ、ダメだ！！

相手はアイドルなんだから、全部まともに言葉を受けちゃダメなんだよ！

どうせ女の子を喜ばせる言葉知ってるんだろうし………

けど、、、、、】

私が感じた玉森さんの性格はそんな感じではなかった。

玉森さんは女に慣れている感じではない。

そう感じた。

でも、これはまだ自分の第六感の感覚だった。

【ほんとは、

もしかして、玉森さんが私に気を使ってたのかな……】

私は今日の出来事を振り返った。

最初からさり気ないフォローが何度かあって、帰りまで私に合わせてくれた。

【千賀さんがなんか言ってたけど、明日が早いって言うのも嘘？！】

今日の玉森さんとの出来事を振り返れば振り返るほど、玉森さんの優しさが滲み出てきて、心が暖かくなり、それと同時に少し胸の痛みも覚えた。

【何この胸の痛み。。。】

私は感じたことの無い少しの胸の痛みを

一人寂しい部屋で感じていた。

一人暮らしに慣れ始めたかなぁと思っていたのに、

さっきまで感じていた隣の温かさが無性に愛しく感じた。

【ファンの子が言ってたの知ってたけど、私が思ってた以上に玉森さんってすごく暖かい人だなぁ。

ファンはこんな所に惹かれるんだろうなぁ～！

私もなんかファンになっちゃった気分だよ(笑)

えっ、じゃぁ勢いでFC入っちゃう？？？

いやいやいや、お前は裏方やろ！(笑)】

私は寂しさを紛らわすために少しプラス思考で一人でノリツッコミして無理に笑った。

――次の日――

(拓真)「おはようございます！

昨日はお食事会行けずにすみませんでした。

僕まだ未成年なんで、なかなかああいう場所には顔出しづらくて…」

「おはようございます。

あっ、そうですよね、全然大丈夫ですよ、

あっ、で、今日は何するとか聞いてますか？」

(拓真)「いえ、まだ聞いてないので、今から聞きに行ってきますね！待っててください。」

そう言われ、廊下でダンボールの整理をしていたら

後ろから声が聞こえた。

(玉森)「おはよ」

ドキッ

「お、お、おはようございます、！！」

振り返るとそこには眠そうな玉森さんが！！