同情と恋心 (ページ17)

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帰り道ページ17

私は結局玉森さんと一緒に帰ることになった。

緊張と不安でどこ見ていいのかも分からないし、周りの景色が全然頭に入ってない。

(玉森)「えっ、駅ってこっちじゃない？」

「へっ？、

あっ、すみません！ボーッとしてました！」

(玉森)「なんか、ごめんね、緊張しちゃってる？

もっと気楽に話してくれて大丈夫だよ？

……んでさ、

実は、俺もさ、人見知りなんだ。

だからAちゃんの気持ちとか思ってることとかわかる気がするんだ～。ふふっ」

と言いながら、玉森さんは私の様子を横目で確認しているようだった。

玉森さんはさっきからずっと話しかけてくれるのに、私はずっと緊張していて「はい。」とか「そうですね。」としか答えることが出来ず、それでも、一生懸命に玉森さんは話しかけて、話が途切れないように頑張って下さっていた。

その気持ちが分かっていながら、言葉を返せない自分がすごく嫌だった。

【どうしよ…

嫌われちゃってるよね。。。

こんなに頑張ってくださっているのに、ちゃんと言葉一つ返せないって…】

そんなことを考えていたら駅に着いた。

慌てて終電の時間を調べようと携帯を開いた時、

急に腕がぐっと掴まれた。

私は驚いて顔を上げると、そこには少し照れた玉森さんの顔があった。

(玉森)「あのさ、、俺と2人で電車乗ってバレちゃうとやばいからさ、タクシーで帰らない、、？」

少し下向き加減で照れたように言われた。

その瞬間、

ドキッ、

胸が少し痛かった。

【なにこの感覚、、今までに経験がないよ、？】

私は今までに経験がない胸の痛みを感じた。

【てか、どうしよ。

私どうすれば、、、

だけど、そうだよね、写真撮られちゃってもやばいし、、、、

そういう事だよね、？

別に変な意味じゃないよね、

だって、お相手は有名アイドルさんだもん。

女の子の扱い慣れてるから、こんなの普通なんだよね、？

えっ、なんでこんなに私焦ってるんだろ、、、】

玉森さんの一言に変にドキドキしてしまっている自分がいた。

「あっ、いや、確かにそうですよね！

ごめんなさい、何も気遣い出来ずに、、、」

そして、玉森さんは近くにいたタクシーを呼んでくださって、私達はタクシーに乗り込んだ。