番外編1 ページ36
後悔した。
知ってたらもっと可愛い服で来たのに。もっと早起きして化粧も髪も頑張ったのに。
滅多にサークルの飲み会に来ない玉森先輩が、今日は参加するということを知ったのはついさっきのこと。
朝からテンションの高い北山先輩に会うと、『今日はタマも来るからおいでね〜！』って言われた。
玉森先輩がいるって聞いて、つい緩む顔を必死に両手で隠す。
だって玉森先輩、ほんとに飲み会には来ないから、ワタシにとっては最高の朗報だった。
先輩たちは授業がかぶったりして会えるかもしれないけど、いっこ下のワタシは会えないんだよ。頑張ってもせいぜいお昼に食堂で姿が見れるだけ。
でも話せない、見るだけ。
話しかけるなんて絶対にむり、心臓が壊れちゃう。
『いつからそんな飲み会大好きになったの？不思議ねぇ。』
ニヤリと笑うなつに見つめられると、ワタシがどれだけ一生懸命弁解しても、ぜんぶ見透かされてる気がする。
言い訳が下手くそで顔に出やすいワタシに対して、何にでも鋭く観察力も洞察力もあるなつだから、もしかしたら全部お見通しなのかもしれない。
このピンクの可愛い御守り。こないだの京都旅行の時、玉森先輩にもらった。
『恋愛成就』
成就したい相手にこれをもらうってちょっぴり複雑で、でもやっぱり嬉しくて。
ふたりだけの秘密の時間みたいで、嬉しかった。
玉森先輩は誰かに話してるかもしれないけど、ワタシは何だか秘密にしちゃいたくて、未だに誰にも言ってない。
御守りを見るたびに思い出す、あの時のこと。
玉森先輩にはどうでもいいかもしれない時間が、ワタシにはとても宝物だった。
ワタシにとっては玉森先輩は遠い存在のアイドルみたいなものだから、
付き合いたいとかそんなお恐れたことは考えてない、いや考えちゃいけない気がして押さえ込んでる。
だから見てるだけ、ちょっとの間でも一緒に過ごせて、御守りをもらえただけでも幸せだったから、もうこれ以上求めないことにする。
だってワタシには手の届かない人だから。
なんて良い子ぶったことを表では考えていても、ほんとはあの人の隣にいたいと思ってしまう。ずっと一緒にいて、あの笑顔をひとりめしちゃいたい、自分のことも好きになって欲しいとすら思う。
恋愛って、すごく欲張りだ。
でも今日はワタシ頑張るから、
御守り、力を貸してください。
『この資料作成お願いね。』
突然状況が変わる。
何で今日に限って放課後に委員のお仕事？
御守りぎゅっと握る。
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なつめ(プロフ) - こ、これは…！！ぷちゅぷちゅみったんやないですか！！！ (2014年8月23日 22時) (
レス) id: a7c524f94d (このIDを非表示/違反報告)
ゆりぃ - たまろんさん…！たのしみにいつも読ませてもらってます(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) (2013年10月1日 23時) (レス) id: 5a7ae76fae (このIDを非表示/違反報告)
はるちむ - やば！もう妄想止まらへん！たまろん最高や！たまろん大好きや！ (2013年9月29日 19時) (レス) id: 0408402c94 (このIDを非表示/違反報告)
ちなぷー玉LOVE(プロフ) - たまろんさんの小説たまりません(///∇///) (2013年9月29日 17時) (レス) id: f9830a92f7 (このIDを非表示/違反報告)
みぃたろ(プロフ) - たまろん最高！だいすき！愛読するね！笑 (2013年9月29日 10時) (レス) id: 78b789d802 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みい | 作成日時：2013年9月25日 1時
