平凡少女、全然平凡な人生を送れないの巻。【呪術廻戦】

第34話「カオスのカオス」 ページ34

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「何言ってんだお前」



恵くんが後ろで真っ当なツッコミを入れていた。底冷え感が半端ないしごもっともである。

しかしそのおかげで先程の空気感が一変。
一気に馬鹿みたいに思えてきた。





この呪霊、私のことシラフでお花の妖精さんだと思ってる。





………なるほどね。九尾、あなたは相手に幻(ゆめ)を見せて、見た相手が“私”を魅力的に思える存在に魅せているのか。
そして全員のIQを幼稚園児レベルにまで下げているのか。


普段だったら私にとっても相手にとっても傍迷惑極まりないが、今回はちょっと、良いかもしれないぞ？



「如何にも。この私が＿＿＿＿豊かな地に芽吹いた、可憐なるお花の一妖精さんです」



一応言うだけ言ってみよ。
言うだけ言ったら馬鹿が露見するだけだけどまあ、ここにいるのは寡黙的な男の人ばっかだしいいか。

しかし後ろからの視線がすごい。「お前何言ってんだ」とは言われてないけどそんな感じがすごい。
あとこれ普通に黒歴史だな。全てが終わったら首吊って死のう。



『嗚呼、やはり。しかし何故人間を象った姿形をされているのか』


「あ〜……いえ、偶には私もこの様な姿となり人々と戯れてみたいといった願望がありまして。綺麗なお花たちも良いけどドクダミやラフレシアとかも味があって良いよねみたいな、コタツで食べるアイスは夏に食べる時と味は変わらないけど気持ち的になんか違うなって思っちゃう的な、なんかそういうアレです」


『成る程……妖精である貴女自身が下賤で愚かな人間と為る事で、堂々と敵手を陣取り人々の警戒心を解き懐柔した上で自らの手で屠ると。そういう事ですね？』


「何処をどう曲解したらそう思うの？？？」



「そういう事ですね？」じゃないよ。馬鹿なの？この特級呪霊馬鹿なの？

いや私の九尾のおかげだと思うけどこれはひどい。恋は盲目と言いますが五感全部ぶっ壊れたの？？



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