“呪刀”宿し少女、今日も元気に怨念を祓(ころ)す。【呪術廻戦】

二、「探索」 ページ6

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そんな時電話から声が聞こえた。やっぱりごじょせんだ。



『A、聞こえてる？』

「ごじょせん。聞こえるよ！ばっちり視界も良好ですよ！」

『そっかそっか、じゃあ心配要らないな。A、恵と一緒に頑張って回収するんだよ』

「アイサー！」



元気よく頷けば、ごじょせんは電話の向こうで笑いながら『一人で勝手に暴走しないで、ちゃんと恵と協力するんだよ。あと回収するまで帰っちゃ駄目だからね』と言って、電話が切られた。

つー、つー、つー、と音が聞こえる。



「過保護な親かよ……」

「えっと。帰れないの？なんで？」

「俺に聞くな」

「じゃあリョウメンスクナ、どこにある？」

「それを今から探すんだよ」



めぐみんはめちゃくちゃ大きなため息を吐いた。めぐみん一晩で老けそうないきおいね。



「気配多くて分かんないー」

「二手に分かれて探すぞ。お前は校舎内を見て回れ。どこか鍵の空いた窓……あそこだな。あそこから誰にも気付かれないように侵入するんだ。いいな？俺は外周りを確認してるから、何かあれば直ぐ連絡しろ」

「アイアイ」



めぐみんのてきぱきとした指示に従い、カギが空いていたトイレの窓から校舎の中に侵入する。

部屋の隅から隅までいろいろ見て回るが、やっぱり気配はあちこちにあって見つからない。


「特級呪物」と呼ばれるものはどんなものより一番ヤバい感じがするってごじょせんが言ってたから、こんなヘナチョコな気配ではないはず。
その辺にいたでかい“化け物”を木刀(・・)ぶん殴りながら考えて、近い感じがする気配の方へ歩く。



……



…



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「めぐみん、多分ここない。誰か持ってったかも」

「だろうな。気配が散らばってるが、どれも特級には及ばない力だ」

「どする？来るの待つ？」

「今日は一旦引いて明日、またここに潜入する。一般の生徒に紛れて、誰にも気付かれないように探すぞ」

「アイアイ」



こくこく頷く。この服じゃ目立っちゃうから一旦着替えるんだって。

めぐみんに着いて行きながら、校舎を見る。暗い闇に包まれたようなその姿は、おぞましい何かに呪われたかのような気配に包まれていた。



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三、「秘密事」→←一、「リョウメンスクナ」

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