“呪刀”宿し少女、今日も元気に怨念を祓(ころ)す。【呪術廻戦】

二十五、「まるで親子」 ページ29

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「ご、ご、ごじょせんんん〜〜〜！！！！」



ひし、とごじょせんの腹に手を回してしがみついた。
昔テレビでみた……なんだっけ？……あっ、コアラみたいな感じ！



「正直めぐみんかな？って思ったけどごじょせんだった〜〜〜！！！」

「何でちょっとガッカリしてんのさ」

「めぐみんちょっと暴力的なとこあるからむしろごじょせんでよかった〜〜〜！！！」

「普通に嬉しいって言えば良いのに」

「どっでもうれじい"！！！！」

「ハッハッハ。僕Aのそういう馬鹿正直なところ好きだな〜」



人一人引っ付けたままスタスタ歩き出したごじょせん。
ぽかーんとしてる男の人たちを置いて進んでいく。



「あっ、あの人たちにお礼いってない……」

「ん？」

「あの人たち、案内してあげるって言ってくれた。まだお礼いえて」

「そういやA、さっき人の波に乗ろうとして逆に流されちゃって結局同じ所に戻って来てたでしょ。側から見ててとっても面白かったよ」

「えっ」



見てたの？

人にもみくちゃにされて結局もとの場所にもどっちゃったところ、見られてたの？


上を見る。ごじょせんは私を見て「元気になったんなら降りた降りた」と言ってきたので、大人しく降りて隣を歩く。ごじょせん背が高いからまた迷子になっても分かるかな？



「服つかんでもいいですか！」

「何なら手でも繋ぐ？」

「残念ながら私はお子ちゃまじゃないので服でいいです。えっへん」

「威張れる事じゃないよそれ」



ごじょせんの黒い服をきゅっとつかんだ。

「今度逸れたら置いてくからね」と言われたので口をきゅっと結び真剣な顔をして頷けば「何その顔」と言われた。なんで？



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