玉狛の眠り姫3 (ページ48)

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第148話ページ48

忍「それで、いいんだな？」

Aは、改めて上層部に呼ばれていた

Aが自ら黒トリガーの使用について申し出たことに対して、話し合いが行われている

貴「私は、大丈夫です」

城戸はこめかみに指を当て、Aをじっと見つめる

Aの瞳には揺らぎはなく、静かに城戸を見つめ返す

城「分かった
小湊隊員の黒トリガーの使用に関しては、忍田くんに一任する」

貴「ありがとうございます」

Aは自分の黒トリガーの使用権限を忍田に任せると提言した

玉狛支部所属のAの黒トリガーを本部長に委任するの筋違いなのだが、Aが客観的にボーダー内のバランスを見てそう決めた

もちろん、林藤に相談し同意も得ている

黒トリガーの使用権限は本部長に委任したが、A自身は玉狛支部所属のままだ

鬼怒田や根付は、少し不服そうな顔をしていたが、最高司令官に対して反論はしなかった

城「小湊隊員の転属に関しては受け付けていない為、玉狛支部所属のままとする
ただ、黒トリガーの単独所持につき、A級からS級に昇格。玉狛第1からは除隊してもらうが構わないな？」

質問の体を取っているが、既に確定されている事項だ

Aは間を開けずに答えた

貴「構いません
ですが、しのだ本部長の指示がない限り、通常トリガーを使用させていただきます」

城「良いだろう。小湊隊員の協力を感謝する」

Aは小さく息を吐いた

張り詰めていた空気が弛緩していく

貴「失礼しました」

Aは頭を下げると会議室を後にした