玉狛の眠り姫3 (ページ24)

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第124話ページ24

寺「おまたせ」

風「遅い」

Aの治療が開始されてから数分後、寺島が合流した

風間は腕を組み、仁王立ちをしている
それほど威圧感がないのは身長のせいか、他に気がかりなことがあるのか

寺「こっちもやる事あるんだって」

木「まあいい。京介、頼めるか」

烏「分かりました」

烏丸は自分が見たAの黒トリガーについて説明する

寺島は、烏丸の話を端末に入力しながら聞いていた

寺「なるほどね、ガイストみたいな感じだな」

烏丸は、寺島の言葉を受けて確かに、と納得した
が、少し違う感じもする

トリオンがずっと漏れていたのはトリオンの安定性を崩した結果なのか

烏「詳しくは分かりませんが、ガイストみたいにトリオンを偏らせてる感じではなかったと思います
例えば、攻撃が当たって、トリオン体に穴が空いた時に漏れ出るトリオンのような感じがしました」

寺「つまり、単純にトリオンがずっと漏出され続けてるというわけか
今回の体調不良の原因はトリオンとサイドエフェクトの使用過多、サイドエフェクトによるストレスが主だと思うけど、回復してもある程度はゆっくり休んだ方がいいと思うよ」

木「伝えておく」

宇「レイジさん、陽介にも話聞いてみるね
ほとんど同じだとは思うけど、Aちゃんが、最後どんな感じだったかは分かるかもしれない」

それまで黙って聞いていた宇佐美だったが、自分にできることを見つけたみたいだ

木「無理はするなよ」

宇「ラジャ！」

宇佐美は敬礼をすると、隊室の方へ走っていった

寺「Aが回復したら、黒トリガーの性能を確認したいのが本音だけど、番犬が黙ってないか
まあ、無理しなくていいから、手伝えるか聞いてみて」

風「無理は絶対させない」

番犬の1人である風間は、食い気味に答えた

周りが気をつけても本人が無理するから無駄だよな、と寺島は思ったが、口には出さなかった