玉狛の眠り姫3 (ページ23)

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第123話ページ23

本部に着いた木崎達は、戦闘の痕が残る廊下をAの負担にならないように走る

風「こっちだ」

風間が医務室の入口に立っており、ストレッチャーに乗せるように指示をする

ストレッチャーに乗せられたAは、本部の医師に連れられ、治療室へ入っていった

治療が始まるのを確認すると、風間は口を開いた

風「状況は」

風間の声は冷たかった

木「戦闘時の様子は俺には分からないが、黒トリガーを起動させたみたいだ
コイツの黒トリガーの性能はまだ知らない」

木崎は一足先に緊急脱出していたため、Aがどのように戦っていたのかは確認できていない

烏「戦闘中のAの様子なら、おれが説明します
最後までいたのは米屋先輩だと思いますが、おれも緊急脱出寸前までは一緒に戦っていました」

烏丸は声を震えさせながら口を開いた

風「わかった。寺島が来たら頼む」

木「呼んだのか」

風「トリガーについてならアイツに聞くのが1番だろう
黒トリガーを使えばいいと言ったのは俺だ。あの後、使っていてもおかしくない
使ったことの無いトリガーを限界まで使えば、後遺症が出る可能性もあった
こうなったのには、おれにも責任がある」

木崎からは風間の表情は見えなかったが、後悔しているようにも感じた

だが、それは違う、と慰めるのは風間は望んでいないだろう

木「そうか」

木崎は静かに応えた