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第113話 ページ13
烏「ちっ……！」
烏丸はトリオン体のバランスを崩して攻撃とスピードに特化させていたが、それでもハイレインに致命傷を与えるまでに至らない
そんな烏丸の苛立ちを壊すように、米屋は瓦礫をハイレインにぶつけた
米「どうやらマジでトリオン以外は防げねーっぽいな」
米屋は槍を使って、間髪入れずに瓦礫を投げつける
Aは瓦礫を絶やさぬよう、扱いやすい大きさに周囲の建物を破壊していった
米屋が瓦礫を打ち、カバーができない所を狙って烏丸がハイレインを攻撃する
時折、Aも浮いているトリオンキューブをハイレインの頭上に打ち付けた
それでも、ハイレインは動じない
貴「……ッ、ﾊｯ……」
貴(きつい……)
前半の戦いでかなり消耗した上に、トリオンが漏れ続けているAは限界が近かった
それでも意識を保ち、トリオン体で居られるのは一種の根性だろう
貴(いま、倒れたら、だめ)
トリオン体で居られなくなったら、生身のままこの場に放り出されることになる
ただでさえ手強い相手に、隙を見せることはできない
生身ということは、そこに居るだけで足でまといになってしまう
貴(……ここで、耐えなきゃ、いる意味ない)
Aは米屋の足元に追加の瓦礫を生成した
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作者名：藍染蒼湊 | 作成日時：2022年8月14日 19時
