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T「みつ。大丈夫？どっかしんどい？」
「んーん。違う。へいき…」
いつも、面会時間が終わる時間に
たまが病院まで車で迎えに来てくれる。
今日は家に帰えると、へなへなと
スーツのままソファへ倒れ込んでしまった。
T「スーツしんどいでしょ。着替えよう」
「今…ちょっと、動きたくない」
二階堂には、今日お前の話しておくからと伝えていた。
だから、連絡が来ていた。
『まあ、覚えてなかったですよね』
『気にしないで下さいよ』って。
俺はあいつに…辛い思いをさせてばかりだ。
T「みつ、ニカが…」
「…え？」
T「家行くって、連絡来てるけど。なにかあった？」
「え…」
ゆっくりとソファを起き上がる。
俺はニカに、なんて言えばいいかわからず…
連絡を返せていなかった。
F「あとさ、北山さんと俺って、入社前に知り合ってる？」
「え、なんで？」
F「なんとなく…たまたま再会したみたいな記憶があって
それ、北山さんじゃないかなって」
「え、いや…」
F「あと、その。好きな人も…」
「違うっ、違うよ藤ヶ谷」
F「え…？」
「お、おれ…相談されてた。藤ヶ谷に。
誰か名前は聞かされていなかったけど、好きな人いるって。
だから俺じゃない。俺じゃないよ」
あの後、俺は藤ヶ谷に、そんな嘘をついた。
でも藤ヶ谷は、そうかなあ…なんて
納得していない様子だった。
転勤したことは何となく覚えていたから
入社前のあの日のことも、少し記憶に残っていたのかもしれない。
T「みつ、何があったの？」
「…藤ヶ谷が、二階堂のこと覚えてなかった
でも…なぜか、」
T「…うん」
「俺との記憶、ちょっとあったんだ
入社前に少し会ったことがあって、そのこととか…あと…」
T「好きだった、とか？」
言いずらかったことを、何故かすんなり当てられて
下を向きながら、小さく頷いた。
「なんで、わかったの」
T「藤ヶ谷さんが、どれだけミツを好きで
どれだけ支えてくれたか、嫌でも分かってたから
ちょっとくらい、覚えてんじゃないかなーって…」
「でも…はっきりと覚えてたわけじゃない…
好きな人がいて、同性だった気がするって言われて、俺なんじゃないか、みたいな。でも違うって…嘘ついた」
それが何で、ニカに繋がるの？と
たまに言われて、困る。
言い訳を考えていると、少したまに笑われた。
T「ほんと、ミツって分かりやすいね
人の秘密もバラしちゃうなんて」
またニカに、謝ることが増えてしまった。
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櫻弓 想(プロフ) - わたたいさん» コメント、応援ありがとうございます😊🎵 (2022年8月3日 21時) (
レス) id: 463202596f (このIDを非表示/違反報告)
わたたい(プロフ) - 続き楽しみです!更新楽しみに待ってます！ (2022年8月3日 1時) (レス) id: 1f79981bd4 (このIDを非表示/違反報告)
櫻弓 想(プロフ) - 20090301soraさん» 応援ありがとうございます☺️ (2022年7月25日 1時) (レス) id: 03403d3789 (このIDを非表示/違反報告)
20090301sora(プロフ) - 櫻弓 想さん» ありがとうございます！お話楽しみにしています！ (2022年7月25日 0時) (レス) id: 3ab1df2fa5 (このIDを非表示/違反報告)
櫻弓 想(プロフ) - 20090301soraさん» コメントありがとうございます。新しいお話を非公開状態で、保存だけしているのですが、お話を開いたときの最新更新時間はその保存した時の時間で出るみたいです💦公開ありでの最終更新時間は、私の作品一覧から見られます🙇🏻♀️ (2022年7月25日 0時) (レス) id: 03403d3789 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：櫻弓 想
| 作成日時：2022年6月8日 21時
