１００ ページ13
夜ご飯を食べているとインターホンが鳴った。
M「はいはーいっと」
「…あ…っ」
もう十分この家に住み慣れた俺が、来客を対応することは結構ある。
みやっちが留守の時はもちろん、こうしてご飯を食べている時もモニターに近い方の俺がいつも対応していた。
しかし、何故か音が鳴ると今日はすぐみやっちが立ち上がったのだ。
まあ、なんか見られたくない荷物でもあるのかも…。
「誰だったの？」
M「いや〜怖かった。なんかさ〜生放送でこの前カメラ倒れたのよ。それでちょっと窓写っただけで家特定されたっぽくて。
みやっちさんですかー？だって。怖いよね〜」
「えぇ…」
M「管理人さんにも言っとく〜」
その時はこの話に何も疑いを感じていなかったが。
夜ご飯を食べ終えてお風呂に浸かっていると、みやっちの言葉にふと違和感を覚えた。
特定されるくらい映ったのであれば、もう少し話題になっててもいいのではないか、と。
みやっちの知名度的に、もっと騒がれるはずと感じたのだ。
だが、今朝までスマホを触っていた俺が何も知らないのはなんだかおかしい。
M「たっま〜！！」
「わあ！！なんだよ！？入ってくんなよ！！」
湯船に浸かって考えていると、当の本人が急に風呂場に突撃してきて心臓が跳ね上がった。
M「あはは〜いいじゃん。一緒にお風呂入るのもアリかなって」
「ナシだよ！きもい！！今日はもう寝るから上がる！」
M「ええ〜早くない？」
「明日携帯会社行かないとだからね」
M「え？本当に行くの？」
「行くに決まってんでしょ。あとみやっちの携帯からニカにさ、ミツに携帯無くしてるって伝えとくよう連絡させてくれない？」
M「…ああ、あとで俺が言っとく！」
「…そう、わかった」
なんとなく、こいつは言わないんじゃないかと感じる。
お風呂からさっさと上がって、申し訳なくもみやっちのスマホを勝手に開く。
さすがと言うべきか、暗証番号が全く予想できなかった。
M「何してんの」
「え、あ、いや…」
M「そんな急がなくても。ニカに言っとくって〜」
思ったより早く上がってきたみやっちに焦った俺の手から、スッとスマホを抜き取られた。
「…なんか、変じゃない？みやっち」
M「変〜？俺はたまと居るのが楽しいだけだよ」
「嬉しいけど。それってミツと仲直りするなってこと？」
M「あはは〜違う違う」
お世話になっているのについ失礼な発言をしてしまった。
しかし、何も思っていないような笑顔だった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 431人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
櫻弓 想(プロフ) - わたたいさん» コメント、応援ありがとうございます😊🎵 (2022年8月3日 21時) (
レス) id: 463202596f (このIDを非表示/違反報告)
わたたい(プロフ) - 続き楽しみです!更新楽しみに待ってます！ (2022年8月3日 1時) (レス) id: 1f79981bd4 (このIDを非表示/違反報告)
櫻弓 想(プロフ) - 20090301soraさん» 応援ありがとうございます☺️ (2022年7月25日 1時) (レス) id: 03403d3789 (このIDを非表示/違反報告)
20090301sora(プロフ) - 櫻弓 想さん» ありがとうございます！お話楽しみにしています！ (2022年7月25日 0時) (レス) id: 3ab1df2fa5 (このIDを非表示/違反報告)
櫻弓 想(プロフ) - 20090301soraさん» コメントありがとうございます。新しいお話を非公開状態で、保存だけしているのですが、お話を開いたときの最新更新時間はその保存した時の時間で出るみたいです💦公開ありでの最終更新時間は、私の作品一覧から見られます🙇🏻♀️ (2022年7月25日 0時) (レス) id: 03403d3789 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：櫻弓 想
| 作成日時：2022年6月8日 21時
