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「ごめんもうやめるー」
時間を忘れてゲームをする俺も、唯一ミツのことが気になる時だけはとても集中できない。
2『おっけー!じゃあまたね』
「あ、ニカ。お願いあんだけど」
2『ん?なに?』
「会社でさミツに何かあったら、小さなことでもいいからすぐ俺にチクってね」
そう言うと、その言い方が悪かったのかニカが大きな声で「は?!」と叫んだ。
2『こんな貢がれてても浮気とか疑うんだね?!』
「バカ!!違うよ!体調不良とか。そういうの!」
ミツが浮気なんてする暇ないほどに、俺に惚れていることなんて十分わかってるっつーのー。
2『は?そんなことは本人の口から聞けば良いじゃん』
「言わないから言ってんでしょーが!」
2『えー…たまに言わないこと、俺らにも言わないでしょ』
「だからこっちから見付けてやんのー」
ニカはやっぱりバカだから、そんなの俺に見通せないよーなんて言ってる。何であの会社に入れてんだろうって過去の発言でも何度か思ったことがある。
なんかのコネ入社に違いないわ。こいつそういうの上手そうだしな。と、勝手に納得して自己解決する。
コネだったとしても、ニートの俺の方が出来損ないだし。そんなこと言いも聞きもしないけどね。
ニカとやいやい言っていると、やっとスマホが光った。
ゲームの中以外に友達がほとんどいない俺にとって、久々に地元の友達と連絡を取ってる最中以外の通知は百発百中ミツだ。
「ミツから連絡来たわ。じゃあな二階堂」
2『はいはーい』
挨拶もほどほどにゲーム機を放ってスマホを触る。
やはりニカの言う通りで、急な呼び出しで連絡ができなかったということだった。でも今から帰ると言っているから20分後には帰ってくる。
22時頃には着くだろうから、緊急だっただけで時刻的には全然遅くない。
どっちにしろゲームに夢中になっててご飯は食べてないし、一緒に食べることも全然できるな。
ミツもスマホを触らないほど忙しかったのならご飯は食べてないだろうしと思って、まだご飯食べてないから一緒に食べようと連絡を返すと、了解って返ってきた。
「んー先にお風呂入るかな」
春になってきたとはいえ夜はまだ寒い。特にミツは寒がりだし、お風呂沸かしておこう。
ニカが前言っていた通り、ミツは確かに体力はある。
だけどその分風邪を拗らせると大変なことになるからね。
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櫻弓 想(プロフ) - のこさん» はじめまして!コメント気づくの遅くてすみません🥲どきどき読んでいただきありがとうございます!!ご期待に添えるような作品になるよう頑張ります! (2022年5月15日 20時) (レス) id: 03403d3789 (このIDを非表示/違反報告)
のこ(プロフ) - もしかしてはじめましてかも。いつも楽しみにしています。次の展開にドキドキしてますが北山担としては北山くんが愛されてるのが嬉しいです。みんな幸せになりますように (2022年4月2日 7時) (レス) @page50 id: c027cef8fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:櫻弓 想 | 作成日時:2022年3月12日 21時