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「……はぁ…っ、あ、すみま…せ、」
もう定時を過ぎているから誰もいない廊下だったのに、たまたま残っていた人だろうか。知らぬ男の人に声をかけられてしまった。
頭を抑えてしゃがみ込んでる人がいたら…
まあ通り過ぎるわけにはさすがにいかないだろう。
「…北山、さん？歩ける？
僕、4月からここに配属される者で、医務室とかどこにあるかわからないんだけど…」
一度どこかに離れたその人が、水を持ってまた現れるとそう言われた。
なんで名前を知ってるんだ？と思ったが、俺の首からは社員証がぶら下がってる。これを見たのか…。
ていうか、いむしつ…。
医務室…ってどこだっけ。
一応場所は知っているはずだけど
お世話になったことないし、辛過ぎて頭が働かない。
これ以上たまたま通りすがった人に迷惑をかけるのは申し訳なくて、嫌だったけど二階堂に電話をかけようと思った。
「…ぁ、」
ポケットに手を突っ込むも、力無くすり抜けるスマートフォン。
「電話？誰かにかける？」
「に、かいど、」
そう言うと、スマホを拾い上げたその人が
クイっと俺の顎を片手であげて、顔認証でロックを開けた。
その仕草にボヤける視界の中、思わず顔をちゃんと見ると…
癖っ毛なのかフワフワとした黒髪がキリッとした目にかかり気味で、鼻がスラーッとしてる。
あーやっぱりやる事イケメンなやつは、顔もイケメンだな。
俺だったら人助けとはいえ、所謂�牾椒�イ�瓩噺討个譴襪發里覆鵑童�知らぬ男にできねえよ…なんて呑気に考える。
立ち上がって電話をするその横顔も、とってもカッコいい。
あー下から見上げてるからちゃんとはわからないけれど、身長も高いな。いいなぁ…。
2「ミツ先輩…！！」
ドタドタという足音と共に、声が聞こえる。
「わるい、にかいど…」
出来るだけ二階堂にも、その見知らぬ初めましての人にも心配をかけないように…いや充分もうかけているけど。
自分の脚で無理やり立ったその時
サッと血の引く感覚がした。
初めてだったけどすぐ分かった。これが血の引く感覚だって…
そして、やべえ…倒れるってのもすぐ分かった。
でも痛みは感じない。
意識も一瞬飛びかけた…けど、ギリギリ保った。
「はぁ…っ、」
うっすら目を開けると、イケメンが俺を抱き止めている。
「二階堂さん。医務室案内してください」
イケメンにそのまま抱き上げられて、俺は朦朧する意識の中揺れで気分の悪さが増す感覚にひたすら耐えていた。
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櫻弓 想(プロフ) - のこさん» はじめまして！コメント気づくの遅くてすみません🥲どきどき読んでいただきありがとうございます！！ご期待に添えるような作品になるよう頑張ります！ (2022年5月15日 20時) (
レス) id: 03403d3789 (このIDを非表示/違反報告)
のこ(プロフ) - もしかしてはじめましてかも。いつも楽しみにしています。次の展開にドキドキしてますが北山担としては北山くんが愛されてるのが嬉しいです。みんな幸せになりますように (2022年4月2日 7時) (レス) @page50 id: c027cef8fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：櫻弓 想
| 作成日時：2022年3月12日 21時
