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渡「は？」
一段と低い声に、思わずビクッとする
けど、私だって怯む訳にはいかない
「翔太に、私の気持ちなんか、分かんないよ」
きっと言ってはいけない言葉を口にした
翔太の目付きが変わり、鋭いそれで睨まれる
渡「そりゃあ、お前と同じ経験してねぇから分かんねぇに決まってんだろ。つか、分かりたくもねぇわ」
「なにそれ...」
渡「お前見てっと、イライラすんだよ。ふっかのこと忘れたいけど、嫌われたくはないって」
多分、図星だ
ずっと続けてきた"幼馴染"の関係を崩したくなくて、自分の気持ちを伝えないままここまできた
忘れたいと言いつつ、嫌われたくないって思いも多少はあった
けど、忘れる努力だってしてた
辰哉に彼女ができてからは、あまり話しかけないようにしたし、2人で会うのを辞めようとまで言った
必死に押し込んだ気持ちも、振り絞った勇気も、翔太に踏みにじられた気がして、悔しかった
膝の上に置いた握り拳に力が入る
渡「彼女にすんじゃなかったわ」
頭を鈍器で殴られたような衝撃
そして、全身の血の気がサーっと引いていく感覚に陥った
悔しくて、悲しくて、苦しくて。
彼のその一言が今の私にはデカすぎた
「...っはは、そうだよね、」
乾いた笑いしか出てこない
翔太だって、こんな女嫌気さすよね
渡「.....あ、いや、」
「熱下がったし、もう大丈夫だから、帰っていいよ」
きっと笑えてる
いつも通りの笑顔で言えたと思う
翔太は自分の荷物を持つと、足早に部屋を出ていった
酷いことを言われた悲しさと、酷いことを言ってしまった罪悪感から、涙が溢れる
いつも涙を拭ってくれた彼は今、隣にはいない
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たまっち(プロフ) - りーたむさん» コメントありがとうございます！感情を揺さぶるような作品が書けて、作者も嬉しいです。たしかに目黒さんも、踏ん張りどころかもしれない...ですね（笑）最終章の方も、ぜひよろしくお願い致します。 (2021年5月13日 23時) (
レス) id: 94d0777d49 (このIDを非表示/違反報告)
りーたむ - はじめでコメントさせてもらいます。いつも密かに楽しみにしていましたが、この展開が来るとわかっててたんですが、苦しすぎて思わずコメントしてしまいました。しょっぴー報われて欲しいです（ ; ; ）めめも報われて欲しいですけどね笑 更新楽しみにしてます！ (2021年5月12日 20時) (レス) id: 93b698cc1c (このIDを非表示/違反報告)
たまっち(プロフ) - 雪路さん» コメントありがとうございます！作者自身も書いていて、思わず胸が痛くなりました(T^T) 今後どんな展開になるのか楽しみながら、読んで頂けると嬉しいです。 (2021年5月8日 23時) (レス) id: 94d0777d49 (このIDを非表示/違反報告)
雪路(プロフ) - 気持ちがすれ違って、より辛い状況になってしまっている感じがします…幸せになってほしい、あわよくば翔太くんと結ばれてほしい… (2021年5月8日 23時) (レス) id: 358614d1e4 (このIDを非表示/違反報告)
たまっち(プロフ) - 莉玖さん» 引き続き読んで下さり、ありがとうございます！大好き、と言って下さり、作者もものすごく嬉しいです。今後、深澤さんがどう変わっていくのか、ぜひご注目下さい！ (2021年5月4日 13時) (レス) id: 94d0777d49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たまっち
| 作成日時：2021年4月27日 19時
