チグリジアⅣ ー愛して、助けてー (ページ43)

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車から降りて、蓮たちの元へ行く

蓮「あぁ～！Aじゃ～ん！」

ひかるくんにもたれ掛かりながら、緩んだ顔をこちらに向け、満面の笑みを見せた

けど、私のすぐ後ろに視線を移すと、ムッとした表情になった

「わかりやすいな～」と後ろから声がした

「ごめんね、ひかるくん」

岩「いや、それは全然。むしろここまで潰して悪かった」

「え？ひかるくんが飲ませたの？」

岩「なんつーか、俺が飲めって言ったわけじゃないけど、....まぁ、俺のせいで酒は進んだかもしんねぇ」

罰悪そうに、人差し指で頭を掻く

何があったのかよく分からないけど、蓮が酔うことなんてあまりないので珍しい

蓮「いわもとくんは、わるくない、、です」

覚束ない口調で、ひかるくんを庇う蓮

二人して庇いあってるから、余計に何があったのか気になるんだけど。

岩「ほら、目黒、しっかりしろ。翔太が車で送ってってくれるから」

蓮「えー、.....なんであいつの車に俺が乗んなきゃいけないんすか、」

渡「お前、酔ってると、余計口悪いな。置いてくぞ」

蓮「うざっ。まぁ、べつにー、Aと歩いて帰るしー」

「さすがに大の男、担いで歩けない」

蓮「じゃあ、わたなべしょーたの車のる」

渡「フルネームかよ」

訳の分からん会話を繰り広げた後、ひかるくんが蓮を担いで、翔太の車の方に連れて行った

「ほんとごめん。失礼なことばっかりで」

渡「いや全然。吐いたら降ろすけどな」

さすが、潔癖

自分の所有物を汚すものには容赦なし

いつの間にか歩き出していた彼の背中を追うように、慌てて走り出す