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目黒side
渡辺先輩は、玄関の戸をそっと閉め、こっちに来た
うわ、顔こわっ。
多分俺にあんな感じの態度とってるのは、この前の件も関係してる。
「あっ、なべしょ、」
渡「どこ行ってたの。もうみんな帰ってきてる」
「ちょっと、ね」
あぁ、渡辺先輩も本気なんだなって分かる。
俺と同類じゃん。
...どっちもタイミング遅いって意味でも。
目「心配しないでよ、渡辺先輩」
渡「は？なにが」
目「俺ら終わったんで。だから、俺とAさんは、ただの先輩と後輩」
渡「あっ、そ」
この人意外と顔に出やすい。
明らかに安心しきった顔してさ。
安心なんてできないのに、むしろ安心してもむだ。
渡「この前は、殴ったりして悪かった。ごめん」
先輩は、俺の前まで来て頭を下げた
正直驚いた。
だって、謝られるなんて思ってなかった。
渡辺先輩は、何も悪くない。
好きな人を危険に晒されたら、怒って当然だ。
目「いや元々は俺のせいなんで、気にしないでください」
「ちがうよ。2人とも悪くないよ。注意してなかったのは私だし、ね？」
渡「いやお前は尚更悪かねぇよ。つか、悪いのはあの女な。見たことねぇけど」
口は悪いけど、いい人なのは分かる。
自分が悪いと思ったら、謝るところとか。
ほんのちょっとだけだけど、Aが渡辺先輩を好きになった理由が分かった気がする。
目「てことで、俺はこれで。また会う機会があれば、」
渡「まぁ、大学で会うこともあるだろうから、そん時は、」
「ふはっ、珍しいね、なべしょがそんなこと言うの」
渡「うっせ。」
俺も同級生だったら、可能性あったかな。
今は深澤先輩が羨ましくて仕方ないけど。
目「じゃ、Aさんまたね。バイバイ」
背を向けて歩き出す
あぁ、もう終わりなんだな。
つか終わったんだな。
やべぇ、泣きそう。
「れん！ありがと！！」
後ろから聞こえてきた声
振り向かなくてもわかる。
精一杯かっこつけて、手を挙げる
「ずりぃな、名前で呼ぶなよ....」
俺の頬に、冷たい何かが流れる感覚がした
大好きだった。
....本気で。
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たまっち(プロフ) - あやぱんさん» 感想ありがとうございます！一見悪者に見える人でも素敵な所があるという部分が伝わっていて嬉しいです。私もこの物語を書いていて我ながらキュンキュンしてました笑。これからもたまっちをよろしくお願いします。 (6月13日 23時) (
レス) id: 94d0777d49 (このIDを非表示/違反報告)
あやぱん(プロフ) - 深澤さん推しですが、誰かに決められないくらいみんな素敵で、だからこそ1人に決める時の辛さも伝わってくるようで読み応えのあるお話でした！とても素敵な疑似体験をさせて頂けました。素晴らしい作品をありがとうございます！ (6月12日 22時) (レス) @page34 id: e49b1f2009 (このIDを非表示/違反報告)
たまっち(プロフ) - わーぉさん» コメントありがとうございます！だいぶ作品に引き込まれて頂けたみたいで嬉しいです。新作もあるのでそちらも読んで頂けたら幸いです。今後も応援よろしくお願いします。 (2022年5月19日 14時) (レス) id: 94d0777d49 (このIDを非表示/違反報告)
わーぉ(プロフ) - ハラハラドキドキで見ていました！すごく面白くて見入ってしまい気づいたら一気に！これからも素敵な小説を楽しみにしています(^^)ありがとうございました！ (2022年5月18日 14時) (レス) @page34 id: 88cbea371f (このIDを非表示/違反報告)
たまっち(プロフ) - ゆみちさん» 深澤さんの持つ一途さも、今の時代では貴重なものとなってしまったので、私自身も余計に憧れが強いです(笑) たくさんコメントや感想を頂けて嬉しい限りです。これからもぜひよろしくお願い致します！ (2022年4月13日 0時) (レス) id: 94d0777d49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たまっち
| 作成日時：2022年2月14日 15時
