番外編 LAST ページ33
あの日から、たつやは私にしょっちゅう引っ付くようになった
「ねぇ、くっつきすぎ」
深「いーじゃん。家なんだし」
「いや、みんないるから」
深「見てない見てない」
そう言って、キッチンでコーヒーを入れる私を後ろから抱き締める
少しでも揺らしたら、ぶっとばす。
火傷したら、ただじゃおかない。
宇「ねぇ、その守護霊どうにかしてくんない？」
深「守護霊じゃありませーん。彼氏ですー。」
宇「うざっ。あ、私にもちょーだい」
「おっけ。ラウは何時に来るの？」
宇「もう少ししたら来ると思う」
「じゃあ、コーヒーいらないじゃん」
宇「ちょっと飲んできたい」
「てか、ラウ車持ってるんだね」
宇「あー、運転は目黒。私とラウは後部座席。あいつはタクシー代わり」
「ねぇ、可哀想じゃん」
宇「じゃああんた助手席に座ってあげなよ。ダブルデートしよ」
そんな誘いを受けたら、どうなることやら。
腰に回った腕に力が込められる。
深「目黒は危険。あいつはタクシーで十分」
宇「深澤と同意見。タクシーでいいのよあいつ」
「2人揃ってくずね..」
ピンポーンと、インタホーンが鳴る
丁度階段から下りたらしいなべしょに、任せて私はコーヒーをいれる
「ラウじゃない？」
宇「いや、あの子はピンポンなしで入ってくる」
「え、じゃあだれ？」
小さめのダンボールを抱えたなべしょがリビングに入ってくる
渡「Aあて。なんだこれ」
手に持っていたものを置き、なべしょの元へ向かう
同時に後ろの守護霊も付いてくる
箱を開け、中身を見れば、ハッとする
深「なにこれ、チョコレート？」
忘れてた。
ひーさんに渡すために、数日前頼んだった！
深「え、俺に？」
「ちがう。ひーさんに」
深「は？」
低い声に、あ、と声を出せば、時すでに遅し。
宇「あ、ラウきたみたーい。じゃ、行ってきまーす」
渡「俺部屋戻るわ。目黒によろしくな」
そそくさと、皆さんこの場を去っていくようで。
てか、絶対ラウ来てないでしょ。
深「そのチョコレート、俺が貰っていいよね？」
嫉妬しないはずの彼は、ドロドロに嫉妬する奴でした。
おしまい
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たまっち(プロフ) - あやぱんさん» 感想ありがとうございます！一見悪者に見える人でも素敵な所があるという部分が伝わっていて嬉しいです。私もこの物語を書いていて我ながらキュンキュンしてました笑。これからもたまっちをよろしくお願いします。 (6月13日 23時) (
レス) id: 94d0777d49 (このIDを非表示/違反報告)
あやぱん(プロフ) - 深澤さん推しですが、誰かに決められないくらいみんな素敵で、だからこそ1人に決める時の辛さも伝わってくるようで読み応えのあるお話でした！とても素敵な疑似体験をさせて頂けました。素晴らしい作品をありがとうございます！ (6月12日 22時) (レス) @page34 id: e49b1f2009 (このIDを非表示/違反報告)
たまっち(プロフ) - わーぉさん» コメントありがとうございます！だいぶ作品に引き込まれて頂けたみたいで嬉しいです。新作もあるのでそちらも読んで頂けたら幸いです。今後も応援よろしくお願いします。 (2022年5月19日 14時) (レス) id: 94d0777d49 (このIDを非表示/違反報告)
わーぉ(プロフ) - ハラハラドキドキで見ていました！すごく面白くて見入ってしまい気づいたら一気に！これからも素敵な小説を楽しみにしています(^^)ありがとうございました！ (2022年5月18日 14時) (レス) @page34 id: 88cbea371f (このIDを非表示/違反報告)
たまっち(プロフ) - ゆみちさん» 深澤さんの持つ一途さも、今の時代では貴重なものとなってしまったので、私自身も余計に憧れが強いです(笑) たくさんコメントや感想を頂けて嬉しい限りです。これからもぜひよろしくお願い致します！ (2022年4月13日 0時) (レス) id: 94d0777d49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たまっち
| 作成日時：2022年2月14日 15時
