番外編9 ページ27
離れられない。
物理的に。
「ちょっと。もう大丈夫なんだけど」
岩「わかってる。でも俺が大丈夫じゃない」
「いや、でもさすがにこれはまずいから」
岩「あ、だよな」
パッと離される腕
体が解放される
岩「あ、これ水」
「ありがと」
差し出された水を飲めば、恐怖や緊張感が流される気がした
ブーッブーッ
どちらかのスマホが鳴る
ひーさんがポケットから取り出せば、ふはっと笑う
「だれ？」
岩「あぁ、いや。無視る」
「えぇ！？急用だったらどーすんの！」
岩「まぁあっちは急用かもな〜」
「じゃあ出なよ！」
岩「いや大丈夫。多分もうすぐここに来る」
何をそんなにヘラヘラ楽しそうにしてんのか、わからん。
何度も鳴るスマホを、ついにオフにした
「ちょっと、可哀想でしょ、」
岩「いや、あいつはこのくらいのが丁度いい」
「仲良いのね」
岩「まぁ、否定はしない」
何もないならいいんですけど。
さっきの気持ち悪さがまたぶり返してきて、よろよろとベンチに戻り座る
隣にひーさんも座るから、少しだけ窮屈
「まじで食べすぎたー」
岩「俺も久々にあんな食ったわ」
「あれは異常だね。んで、結局気になる子へのプレゼントはどうしたの？」
岩「あー。もう大丈夫」
「はい？」
岩「もう済んだから大丈夫」
なんだそれ。
このお出かけは、結局意味なかったってか！
「なにだよー。ただ出かけただけじゃん」
岩「いーの。スイパラ行きたかったし」
ため息をつけば、今度は私のカバンの中から音が鳴る
スマホを手に取ろうとすれば、横から手が伸び、動作を止められる
岩「出なくて大丈夫」
「いやでも、」
岩「出ない方がいい」
真面目な顔で言うから、何も言えなくなる
何より手を掴まれてるから、何も出来ない
そのうちスマホが鳴り止むが、再び間髪入れず鳴り出す
岩「言おうか言わないか迷ったけど....」
何かと耳を傾ければ、
「A！！」
と大きな声が聞こえる
ギョッとして、声のするほうを見れば、そこにはなぜかたっつーがいた
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たまっち(プロフ) - あやぱんさん» 感想ありがとうございます！一見悪者に見える人でも素敵な所があるという部分が伝わっていて嬉しいです。私もこの物語を書いていて我ながらキュンキュンしてました笑。これからもたまっちをよろしくお願いします。 (6月13日 23時) (
レス) id: 94d0777d49 (このIDを非表示/違反報告)
あやぱん(プロフ) - 深澤さん推しですが、誰かに決められないくらいみんな素敵で、だからこそ1人に決める時の辛さも伝わってくるようで読み応えのあるお話でした！とても素敵な疑似体験をさせて頂けました。素晴らしい作品をありがとうございます！ (6月12日 22時) (レス) @page34 id: e49b1f2009 (このIDを非表示/違反報告)
たまっち(プロフ) - わーぉさん» コメントありがとうございます！だいぶ作品に引き込まれて頂けたみたいで嬉しいです。新作もあるのでそちらも読んで頂けたら幸いです。今後も応援よろしくお願いします。 (2022年5月19日 14時) (レス) id: 94d0777d49 (このIDを非表示/違反報告)
わーぉ(プロフ) - ハラハラドキドキで見ていました！すごく面白くて見入ってしまい気づいたら一気に！これからも素敵な小説を楽しみにしています(^^)ありがとうございました！ (2022年5月18日 14時) (レス) @page34 id: 88cbea371f (このIDを非表示/違反報告)
たまっち(プロフ) - ゆみちさん» 深澤さんの持つ一途さも、今の時代では貴重なものとなってしまったので、私自身も余計に憧れが強いです(笑) たくさんコメントや感想を頂けて嬉しい限りです。これからもぜひよろしくお願い致します！ (2022年4月13日 0時) (レス) id: 94d0777d49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たまっち
| 作成日時：2022年2月14日 15時
