チグリジアⅡ ー愛して、助けてー (ページ46)

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渡辺side

深「あ、もしもし？目黒、今大丈夫？」

蓮『あ、ちょっと待ってください。こーじ、ふっかさんから電話かかってきたから出ていい？』

何日か前に聞いた声

まぁ、俺はあんまり好きじゃないけど

康『え、なに！？ふっかさんおるん！？俺も話したい』

蓮『良いけど静かにしとけよ。大事な用かもしれないから』

"こーじ"とやらの、気の抜けた返事が聞こえた

てゆか、めっちゃ関西弁なんだけど

深「こーじ久しぶり。楽しんでるところ悪いんだけど、Aのことでちょっと」

蓮『なんすか！？Aがどうしたんすか！』
康『なに！？Aちゃんどないしたん！？』

同時に聞こえる二つのデカい声が、車内に響き渡る

深「ごめん。こーじはちょっと黙ってて」

康「...すんません、」

深「Aが職場で倒れたんだけど、病院連れてったら、2、3日入院が必要って言われてさ」

蓮『入院！？なんで！なんで倒れたんすか！』
康『え！Aちゃんどっか悪いん！？』

黙ってろって言われたのに、まだ喋るか関西人

つか、さっきからAちゃんAちゃん言ってるけど、知り合いなの？

知らない奴に名前を呼ばれることにさえ、嫉妬してしまう

俺の知らないAがいるみたいで。

深「はぁ......こーじ、一回黙れ。....んで、一応目黒に伝えてとこうって思って電話した」

蓮『そうなんですか...。報告してくれてありがとうございます。....あの、原因って何なんですか？』

深「軽い栄養失調と、急性胃炎、それから心労」

彼も驚いたのか、黙ったままだ

蓮『あの......心労ってなんですか？』

は？