チグリジアⅡ ー愛して、助けてー (ページ36)

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深澤side

営業で使う資料を求め、資料室に行くと、Aが倒れていた

深｢A！！！｣

いくら揺さぶっても起きなくて、生気のない真っ白なその顔に、恐怖を覚えた

首と膝に手を入れ、持ち上げると、その軽さに驚いた

いつの間にこんなに痩せていたのか。

目の下にはクマができていて、頬が少し痩けた気がする

Aを抱え、医務室へ走っていく

走っている上に、恐怖と不安で更に鼓動が速まっていくのが分かる

もしこのまま、目が覚めなかったら....

こんな縁起の悪いことも考えるほど、俺には余裕がなかった

両手が塞がっているため、医務室のドアを蹴ると、中から女の先生が出てきて、少し驚いた顔をした

けど、すぐに落ち着いた表情になり、丁寧に部屋へ招き入れてくれた

先｢中入って。そこのベッドに寝かせてあげて｣

ベッドの上に、優しくAを下ろす

さっきまで触れていた温もりが一気に失われ、このままAがいなくなるんじゃないかと、再び恐怖を覚えた

先｢眠ってるだけだから、大丈夫よ。｣

先生の言葉に、フッと肩の力が抜ける

そのままベットの脇にあった、椅子に座り込んだ

先｢ありがとうね。けど、どうして.....えー、深澤くん？が、運んできたのかな？｣

俺の首にぶら下げられた社員証を見ながら、名前を確かめるように尋ねる

深｢俺が資料室行ったら、そこで倒れてて、｣

先生は少し考え込んだ後、そっか、と口に出した