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ジリジリと距離を詰める彼女
何がおかしいのか、ケラケラと笑いながら近づいてくる
不安と恐怖から、手が震える
山「わたしぃ、深澤先輩が好きだったんですけど、あの人私のこと遊んですぐに捨てたんですよ〜。けど深澤さん、今周りの女の人一人一人と縁切ってるらしくて〜」
あのふっかが女遊びをやめてる？
目の前で突きつけられた知らなかった事実に、驚きを隠せない
山「私が捨てられたのも、あなたのせいなんですよ？」
は？
なんで私のせいになる？
ふっかが女遊びをやめてるのと、私は全くの無関係のはず、、、
それなら、なんで翔太に？
山「最近工藤さんと翔太くんが仲良いって聞いてたんで、工藤さんから翔太くん取っちゃえば、いいのかーって！」
いちいち気の障る喋り方にイライラしつつも、何とか自分を抑える
「それで、翔太に近づいてんの？翔太のこと利用してんの？」
翔太が私への復讐で利用されているのは許せない
心の底からふつふつと怒りが込み上げてくる
山「けど翔太くんもいいなーって」
「ふざけないで」
自分の声じゃないみたいに、低い声が出る
すると目の前の表情が、一瞬にして変わった
さっきまでバカにしたように笑っていたのに、急に真顔になる
山「あなたの過去、いつでも翔太くんにバラしていいんですよ？翔太くん、綺麗好きなところあるから、汚れた女なんかすぐに嫌いになりますよ？」
吐き捨てたように喋った後、彼女は化粧室を出ていった
絶対に知られてはいけない秘密だったのに。
今更なんで掘り返されなきゃいけないんだ
ずっと隠し通してきたのに
また一つ増えた新たな問題に、頭を抱えた
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作者名：たまっち
| 作成日時：2021年2月20日 1時
