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みんながぞろぞろと帰っていく中、気分転換に化粧室へ行った
トイレを済ませてから、手を洗っていると＿＿＿＿
山「あれ？企画部の工藤さん、ですよね？」
あ、例の山田さん
隣に来た彼女から、キツめの香水が香ってくる
「えーっと、私のことをご存知で？」
山「はい。翔太くんと同期ですよね？」
"翔太くん"という呼び方に違和感を覚える
名前で呼ぶほど親しい仲なんだ
「そう、だね」
早くこの場から立ち去りたくて、ハンカチで手を拭き、足早に去ろうとする
山「工藤さんってー、義理の父親から暴力受けてたって、本当ですか？」
突然かけられた言葉の中身に、思考が停止する
なんで、それを知ってんの、
予想外な言葉に、思わず彼女の方を勢いよく振り返る
山「えー！ほんとだったんだぁ！私聞いちゃったんですよ〜、友達から！」
キャッキャッと言わんばかりのテンションで詰め寄る彼女
山「襲われかけた、ってほんとですか？」
なんで＿＿＿＿＿
なんであなたがそんなこと知ってるの？
誰にも言ってなかったのに
蓮は知らないけど、一度だけ蓮のいない時襲われかけたことがある
未遂だった。けど、必死に抵抗する私に腹が立ったのか、服がめくれて剥き出しになった腹部に、ふかしたたばこを押し付けられた
その時の傷がまだ残っている
山「その反応、ほんとなんだぁ。友達から一時期男子のことめっちゃ避けてた時期あっただけで信憑性はないって言われたけど、今確信しました！」
私は目の前の女が、怖くて仕方ない
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作者名：たまっち
| 作成日時：2021年2月20日 1時
