チグリジアⅡ ー愛して、助けてー (ページ12)

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渡「んで、何に悩んでんの？」

「いや～、特には？」

渡「嘘つくな。俺には言えないこと？」

少し悲しそうな顔で言うもんだから、少々心が痛む

「あの、翔太さん。先日は醜態を晒してしまい申し訳ありませんでした」

あの日の自分の状態を思い出し、深々と頭を下げる

ほんっとに、最悪だ

鮮明に覚えているわけではないが、結構酷い状態だったのは察する

渡「あぁ、あれね。ちょっとびっくりした」

本人はオブラートに包んでくれてるけど、内心は絶対引いてるやつだよ、これ。

あからさまに苦笑いされると傷つくな、なんて

「ほんとごめん。さすがの翔太でも、あれは引くよね笑 .....今度からは涼太くんから連絡来ても、行かなくていいからね？」

笑ってみせるけど、自分で言ってて泣きそうになってくる

わかった、なんて言われたら、「お前のこともう嫌いになった」って言われてるようなもんじゃん

そんな答えを聞きたくなくて、足早に給湯室を去ろうとする

「じゃあね」

ガシッ

渡「え、ちょっと待って」

右腕を捕まれ、翔太に背を向けていた体が半回転して、向き直る体勢になる