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もしもし、と言うひー兄の言葉を遮るくらいの勢いの翔太の声
渡『A知らない!?』
第一声がそれかと思うくらい
翔太のこんなに焦った声は初めて聞く
岩「え、なに、どした?」
渡『ふっかから連絡あって出てったんだってよ!荷物もねぇ!ひかる、なんかしらね!?』
スマホの画面を横目に、ケラケラ笑うひー兄
そんな彼をじとっと睨む
岩「Aなら、今俺といる。俺ん家にいる」
渡『あぁ!?なんでだよ!お前なんもしてーねよな!』
岩「それお前たちに言われたくないんですけどー」
渡『.....まぁ、とりあえずそっち行く』
ブチッと切られた電話
逃げたな、とひー兄が呟く
ちょっと待って
なんでたつやくん、翔太に連絡してんの?
せっかく背中押したのに、なんで?
岩「お前が今何考えてんのかなんとなく分かってっけど、ふっかも翔太もお前のこと大事に思ってる。特別な意味として」
「だって、たつやくんはあの人のことが好きで、」
岩「それはきちんとしないふっかが悪いけど、ここ来たらあいつの話ちゃんと聞いてやって」
ひー兄に言われれば頷くしかなくて。
数分もすればチャイムが鳴った
岩「ほら、お迎えが来たみたい」
恐る恐るインターホンを覗けば、2人の姿
まさかセットで来るとは思わない
「待って、むりむりむり。開けないで!」
岩「いや、無理だから。つか、もう玄関前まで来てる」
残念、と言うひー兄は、ソファから立ち上がり玄関へ向かう
ガチャりと音がすれば、ドタドタという足音がこちらに向かってくる
それに背を向けるように、体育座りのまま膝に顔を埋める
大きな声で私の声を呼ぶ声は、誰の声かなんて見なくてもわかる
何も見えない
真っ暗なのに、背中に温もりと、耳元に荒い息遣いが感じられる
深「勝手に出てくなよ...」
私の決心は呆気なく崩れる
あなたの幸せを願おうとしたけど、ダメみたい
そんな風に抱き締められたら、私はあなたを突き放せない
「たつやくん...!」
振り返って思い切り胸元に飛び込めば、彼は私を受け止めてくれた
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たまっち(プロフ) - あゆささん» ありがとうございます!最後まで読んで頂けて、作者も嬉しいです。作品を書いていて、岩本さん切ない...なんて思ってました(泣) 今後も作者の作品を読んでいただけたら嬉しいです。 (2021年9月11日 12時) (レス) id: 94d0777d49 (このIDを非表示/違反報告)
たまっち(プロフ) - そらさん» コメントありがとうございます!素敵な作品と言って頂けてとても嬉しいです。そらさんもなんですね...。いつか必ず会える日があると信じて、それまで妄想に浸りましょう!(泣) (2021年9月11日 12時) (レス) id: 94d0777d49 (このIDを非表示/違反報告)
あゆさ - 切なくてもこころがあったまります(^^)完結ありがとうございます! (2021年9月11日 8時) (レス) id: 2daace8839 (このIDを非表示/違反報告)
そら(プロフ) - 初めまして!完結お疲れ様でした!いつも更新を楽しみに拝見していました:)素敵な作品に出会えて感謝ですっ!私もツアーに行けず、暫く引きずりそうですが一緒に乗り越えましょう(涙) (2021年9月11日 7時) (レス) id: 1df363a13b (このIDを非表示/違反報告)
たまっち(プロフ) - 優華さん» こんにちは!コメントありがとうございます!自分を見直した渡辺さんにも、チャンスが巡ってきて欲しいところですよね。今後もよろしくお願い致します! (2021年8月28日 12時) (レス) id: 94d0777d49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たまっち | 作成日時:2021年8月27日 0時