ペットにしてください。２

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いつも通り、たつやくんと並んでベッドに横になる





どういう訳か彼は私にバックハグをしてくる






深「昨日はごめん...体大丈夫？」


「うん。大丈夫」






いいの、私、幸せだったから。


たつやくんを受け入れたこと、後悔してない







深「翔太と、出かけてたの？」


「うん。最後にドライブしたいって」


深「そっか。...なんもされてない？」







この後に及んでどうしてそんなことを聞いてくるのかわからない







「...されてないよ」






ほんとは、抱き締められて、キスされて、告白までされた


でも、嘘をつくたつやくんに真実なんて話したくなくて、最後の悪あがきとして嘘をつく


そんな私の嘘を、彼は鵜呑みにする









深「ならいいや」






そんな優しい声で囁かないでほしい


私のことが好きだ、なんて勘違いしてしまいそうになる









最後だから、ね？





私は体を反転させて、たつやくんの胸に顔を埋める







深「どしたどした？」







そう言いながら、私を長い腕で包み込んでくれる







「眠くなってきた」







また嘘をつく


眠くなんてないのに。









深「おやすみ、A」









やがて、たつやくんの寝息が聞こえてくる









「大好きだよ」





小さく呟いた









今日だけこの温もりは私だけのもの









翔太に放った"それでもたつやくんの居る所に帰りたい"という言葉が、こんなにも早く崩れるなんて。


たつやくんの嬉しそうな顔を見れば、あの2人の幸せなんて、壊せるはずがない








もしかしたら私を、なんて可能性で、私がこのまま居座る訳にはいかない


早くたつやくんを解放して、楽にしてあげたい









工藤Aは、明日でたつやくんのペットを辞めます。

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